ペレスの苦戦はバランス特性が一因か。レッドブルはRB20の最適化に注力、ふたりのニーズの違いにはセットアップで対応

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2024年08月19日 18:20  AUTOSPORT web

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2024年F1第14戦ベルギーGP セルジオ・ペレス(レッドブル)
 レッドブルF1は、2024年型マシン『RB20』を両ドライバーに向けて最適化する取り組みを強化していると述べている。それによりセルジオ・ペレスが最近の苦境から脱するよう支援することを目指し、最終的にチーム全体のパフォーマンスを向上させるという。

 マックス・フェルスタッペンがレッドブルのマシンから最大限のパフォーマンスを引き出している一方で、ペレスはチームメイトのペースに一貫して追いつくという課題に直面している。フェルスタッペンはドライバーズ選手権で余裕を持ってリードを保っているが、一方のペレスは大幅な不振に陥っているため、レッドブルはコンストラクターズ選手権で2位のマクラーレンに対し42ポイントのアドバンテージしか保持できていない。

 それにもかかわらず、レッドブルの上層部はシーズン後半にペレスを交代させるのではなく、ペレスをサポートすることを選択した。チームは現在、ペレスとフェルスタッペンの両方に適したマシンを開発することに注力している。テクニカルディレクターのピエール・ワシェによると、それが全体的なマシンの速さにつながると考えているという。

「我々が求めているのは最速のマシンだが、ドライバーが使えるものにすることが主な目標となっている」とワシェは説明した。

「チェコ(ペレスの愛称)が使えるようにマシンを速くすれば、両方のドライバーがマシンの能力を最大限に引き出すことができるようになる」

 ワシェは、ドライビングスタイルの潜在的な違いを認識しつつも、このマシン開発は両方のドライバーに応じて行うべきだと強調した。

「両方のドライバーが異なるニーズや好みを持っていたとしても、マシンは依然として非常に似たものになる。基本的には同じだ。確かにドライビングスタイルに違いはあるかもしれないが、そのためにマシン開発を利用するつもりはない。マシンのセットアップを使うだろう」

 ペレスを支援するために、レッドブルは彼のパフォーマンスを分析して改善すべき具体的な領域を特定してきたが、ワシェはシミュレーションでマシンの動作を正確に再現することが課題となっていたことを認めた。

「いくつか傾向を見出そうとしているが、それらを浮かび上がらせることは非常に難しい。なぜなら昨年も彼は苦戦していたときがあったので、見つけ出すのが困難だからだ」

「我々が抱えている主な問題は、シミュレーションでマシンやあらゆることを再現しようとすることにある。しかし、それはすべての条件におけるマシンの挙動を正確にシミュレートするということではない」

「タイヤとの相互作用は、ベストを尽くしても再現するのは非常に難しい。これらの領域を改善することは、プロセスの重要な部分だ」

 ペレスの苦戦の一部は、現在のグラウンドエフェクトカーのレギュレーション下で一部のチームが直面している課題である、マシンのバランス特性に起因しているとワシェは考えている。

「それはこの種のレギュレーションではリスクになる」

「他のチームでも見られていることだ。たとえばメルセデスは、過去数年間にわたり、バランスが彼らにとって大きな問題だったと言っている。マクラーレンでさえ、今シーズンの初めにその問題を抱えていた」

「これらのマシンとのバランスを取るのはかなりトリッキーだ。なぜなら、機械的にバランスを取り戻せないマシンの特定の部分にダウンフォースを発生させても、その効果を利用するのが難しくなるからだ」

 レッドブルはRB20の改良を続けており、その取り組みによってペレスとフェルスタッペンがシーズン後半に最大限のパフォーマンスを発揮し、選手権におけるチームの首位の座を確保することが期待されている。

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