前回からの続き。私はマユ。夫と小学生の子ども2人と地方都市で暮らしています。ここは私にとって生まれ育った地元。私は離婚したママ友のチカコさんに頼まれ、独身男性が参加する地元の飲み会などに何度か誘いました。しかしチカコさんは男性にチヤホヤされたくて「誰にでも気があるそぶりをする」のです。私の周りの人たちに迷惑が及ぶのは見過ごせません。私は子どもたちのいない場でちゃんと話をしなくてはと思い、チカコさんを呼び出しました。
チカコさんは自分の価値を人からの承認に求めつづけていたのでしょう。だから誰かれかまわず気があるそぶりをしたり、振り向かせようとしたり……。周りから見ると滑稽ともいえる態度につながってしまったのかもしれません。
チカコさんは「男性から求められない自分」が耐えられないのかもしれません。でも明るくて裏表のないチカコさんの良さを私は知っています。女性としてではなく、ひとりの人間として自信を持ってほしい……。私はそんな思いを懸命に伝えました。
私はママ友として付き合いながら、何度もチカコさんのことを美人で明るくてうらやましいなと思ってきました。けれど離婚した後、誰かれ構わず気を引こうとする様子には少し痛々しさを感じたのです。きっとチカコさんが抱える虚しさや寂しさから来ているのだろうと思い、私は心身ともに休んでいったん気持ちを落ち着かせることを勧めました。
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原案・編集部 脚本・rollingdell 作画・なかやまねこ 編集・井伊テレ子