レッドブル&HRC密着:フェルスタッペン「できることは何もなかった」22秒差フィニッシュも、チームは2位キープを前向きに評価

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2024年08月26日 12:20  AUTOSPORT web

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2024年F1第15戦オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
 2015年にF1デビューしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にとって、このオランダGPはF1参戦200戦目の記念すべきレースだった。F1の長い歴史で200戦を超えたドライバーは今回のフェルスタッペンで23人目。フェルスタッペンと同じ年にF1デビューを果たしたカルロス・サインツ(フェラーリ)は今年のサウジアラビアGPを欠場しているため、次のイタリアGPで200戦目となる。

 オランダGPが始まる前に、これまでのキャリアを振り返って、忘れられないレースは何かと問われたフェルスタッペンは「初勝利のレース(2016年スペインGP)と初タイトルを獲得したレース(2021年アブダビGP)」と即答し、こう続けた。

「子供の頃から、F1で表彰台に上がることを夢見ていたから、初勝利のときは胸にこみあげるものがあったし、初タイトルを獲得したレースも僕のF1キャリアのハイライトであり続けるだろう」

 200戦目という記念すべきレースが母国グランプリとなった今回のフェルスタッペン。フロントロウからスタートしたフェルスタッペンは、オレンジ・アーミーが見守るなか、スタート直後の1コーナーを制し、大観衆の声援を受けながらオープニングラップをトップで走り抜けた。

 しかし、フェルスタッペンがトップで通過するたびに大声援が上がっていたサーキットにある各スタンドの歓声は、次第に小さくなっていった。ポールポジションからスタートし、2番手に後退していたランド・ノリス(マクラーレン)のペースが明らかによかったからだ。ノリスはこう振り返る。

「マックスが序盤からプッシュして差が広がるだろうと思っていたけど、そうならなかったから、かなり早い段階、たぶん5、6周目あたりから、いいレースになるだろうと思っていた」

 ノリスが背後に迫ってきた18周目、オレンジー・アーミーで埋め尽くされたグランドスタンドの前で、フェルスタッペンはオーバーテイクを許し、2番手に後退した。

 逆転されたものの、まだレースは序盤。ピットストップも残っている。ところが、2番手に後退したフェルスタッペンはノリスのペースについて行くことができない。

「抜かれた後のラップはついていけたけど、次のラップからは、もうついていけなかった。クルマが全然反応しなくなり、全然曲がらなった。だから、僕にできることは何もなかった。自分のレースをすることだけに集中し、2位でフィニッシュすることを目指した」

 そう語るフェルスタッペンは、ノリスから22秒遅れでチェッカーフラッグを受けた。

 そのレースをレッドブルのガレージで見守っていたホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)はこう振り返った。

「ここ数年の我々は自分たちの方が速くて、負けるときは何かを失敗するときだったんですが、今週末は明らかにマクラーレンのほうが速かった。ここ数戦でチームが感じたことを今回のレースではしっかりと受け止めていたようでした。ただし、あきらめているわけではなく、そんななかで2位をしっかりキープできたことをポジティブにとらえていました」

 両選手権でトップに立っているフェルスタッペンとレッドブル・ホンダRBPTだが、いまコース上で一番速いのはマクラーレン・メルセデスに完全に代わった。ただし、速いマシンが必ずしもチャンピオンになるわけではない。この世界で最後に笑うのは、シーズンを通して1点でも多くのポイントを取った者だ。

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