東北カップ前年王者のB1仙台89ERSが、B2山形ワイヴァンズに81−72で勝利し、決勝進出を決めた。新加入のパリ五輪ブラジル代表のクリスティアーノ・フェリシオ(32)が22得点15リバウンドとダブルダブルをマークし、ゴール下で存在感を示した。B1秋田はB2青森に78−59で勝利。16日の決勝は、仙台と秋田が対戦することに決まった。
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苦しんだ30分間がうそのように、第4クオーター(Q)でフェリシオが暴れた。57−57で迎えた同Q、開始1分を過ぎてから、自身の連続7得点で64−62と優位に立つと、そこから一度もリードを許さなかった。最後の10分だけで10得点。「全体としては及第点だと思っています。しっかり勝つことができて、決勝に進めるということは非常に良かった」と振り返った。
前半に7得点、第3Qには5得点を挙げたが、フラストレーションはたまっていた。第3Q残り6分24秒、ネイサン・ブース(30)のパスをゴール下で受けるも、そこから4度シュートを外す。頭を抱え、コートを両手でたたいた。「決めるべきシュートを決められず、自分を苦しめてしまった。そして、自分がチームを助けられる部分だと思っていたことができなかった。チームを苦しい展開に持って行ってしまった」。自責の念にかられて出た行動だった。
だが第4Qに連続得点で、主導権を握った。「1つ1つのシュートを大切に、外れてしまったら次のプレーでどうやってそれを取り返すのかというマインドに切り替えました」。チームのために跳び続け、得点もリバウンドも両軍最多をマークした。
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日本に来て2試合目。1試合目は台湾のプロチームだったため、日本のチームとの対戦は初めてだった。「非常にペースが速いという印象を受けました」。ただ、ハイペースなバスケットは、これまでのキャリアの中で経験済み。「勘を取り戻していけば、自分の強みでチームの中で貢献できると思っています。自分に何ができるのか、これからもう少しゲームを重ねて、見つけて行かなければいけない」。プレシーズンで、仙台での自身の価値を見いだしていく。【浜本神威】
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