「SixTONES」の松村北斗主演で、新海誠監督の劇場アニメーション『秒速5センチメートル』を原作とした実写映画の製作が決定した。
劇場アニメーション『秒速5センチメートル』は、『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』に続く、新海監督3作目の商業公開作品。映像美、音楽、特徴的なセリフで編まれた詩的な世界観は、新海ワールドの原点との呼び声も高く、公開から17年以上たったいまもなお、世界中で愛されている。
今回実写化で主演を務めるのは、連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で注目を集め、『ライアー×ライアー』『すずめの戸締まり』『夜明けのすべて』などに出演、先日最終回を迎えた「西園寺さんは家事をしない」のパパ役も好評だった松村。
今作は、初単独主演映画。「僕自身、何度も見返してきた作品だからこそ、重責を日々感じています。この原作はたくさんの方の人生に深い影響を与えてきました。ファンの皆さんはそれぞれの解釈と世界を持っていて、僕もその一人です。そんな作品の実写化に未熟な僕が参加するのかと一歩踏み出せないでいました」と明かしつつも、「新海さんから言っていただいた『北斗くんで見たいですね。』というお言葉がこのチームで挑戦する理由をくれました」とコメント。
新海監督は「最も信頼する俳優である松村北斗くんに主演をつとめてもらえることにも、人生の不思議さを感じます。どうか、皆さんの今でしか作れない映画にしてください。誰よりも完成を心待ちに、応援しています」とメッセージを寄せた。
これまで新海誠アニメーションの実写映像化作品が公開されたことはなく、本作は新海誠監督作品の初実写化公開作品となる。今回の監督は『アット・ザ・ベンチ』の公開を控える奥山由之、脚本は『愛に乱暴』『BISHU〜世界でいちばん優しい服〜』の鈴木史子が担当する。
主人公は、遠野貴樹。小学生のころに出会った転校生・篠原明里と心を通わせた瑞々しい日々、小学校の卒業と同時に離ればなれになり、種子島で過ごした高校生活、東京でシステムエンジニアとして働きながら、漠然とした閉塞感と焦燥感をかかえ過ごす30歳を手前にした青年期の、18年間にわたる人生の旅を描く。
原作は、主人公の小中学生時代、高校生時代、会社員時代を3つの短編の連作形式で描いたが、実写映画は新海監督との意見交換も経てつくられた脚本をもとに、約2時間の長編映画として製作する。
『秒速5センチメートル』は2025年秋、全国東宝系にて公開予定。
(シネマカフェ編集部)