岩屋外務大臣と王毅外相が電話会談　児童死亡事件など一刻も早い事実解明を求める

岩屋外務大臣が中国の王毅外相と就任後、初めてとなる電話会談を行いました。

外務省によりますと、9日午後、岩屋外務大臣は王毅外相とおよそ45分間電話で会談しました。冒頭、岩屋大臣が就任のあいさつをすると、王毅外相は祝意を伝えたということです。

また、岩屋大臣は、日本人が中国当局に拘束されている問題や、深センで日本人学校の児童が男に刺されて死亡した事件により、中国で暮らす日本人の間で不安が高まっていると指摘。一刻も早い事実解明を求めたということです。

一方、中国国営の中央テレビはこの会談について、王毅外相は「新内閣では中日関係に新たな発展があるように期待している」としたうえで、「新時代が要求する建設的かつ安定的な二国間関係を構築するよう希望する」と述べたと伝えました。

また、台湾問題について「一つの中国の原則を堅持すべきだ」と指摘したうえで、アメリカを念頭に「お互いが脅威ではないという共通認識を実際の行動に移すべきであり、外部勢力が地域の対立をかき乱すことに注意すべきだ」と、くぎを刺したということです。

これに対し、岩屋大臣は「日中両国はアジアおよび世界の平和と安定に重要な責任を持っており、日本の新内閣は対話を推進することに力を入れたい」と述べたと伝えています。