親も人間だから、子どもに対して感情になることはある。しかし事と次第によっては、子どものその後の人生に影を落とすから、気をつけたほうがいい。
愛知県の40代女性は、両親が熟年離婚したとき、父親に言われた言葉に衝撃を受けたという。
「そもそも父は機嫌が悪いと怒鳴り散らす、物を投げるというやばい奴でした。ですから私が就職して、落ち着いてきて家を出たタイミングで離婚に……」
だが離婚はすんなりとはいかなかった。父親は「ここは俺の家だ。一銭も渡さん」と言い出したのだ。(文:天音琴葉)
「大学には奨学金で行ったし。私の貯金150万着服したじゃない」
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熟年離婚だから親権を争うことはない。原則として財産分与の割合は半分ずつだ。それなのに「もめまくり」で、調停を経て、裁判になったという。
つてがないという母親のために、女性は司法試験に合格した大学時代からの友人に頼み、弁護士を紹介してもらった。
「母はずっとパートで働いていたのに、(父は)『専業主婦だった、浪費していた』など嘘ばかり言ってくるので、就労証明、家計簿のうつし……無茶を言う父親の話を否定するための証拠集めは全て私。弁護士さんとやりとりするのも基本は私でした。そして裁判の決着がつき、当然母がお金をとれることになりました」
母親は無事に離婚できてホッとしただろう。ところが女性と父親の確執は、ここから深まってしまった。母親のサポートをしていたことがバレたのだ。激怒した父親は電話をかけてきて、こう言い放った。
「『黒幕はお前か!大学まで出してやった恩を忘れて!』と怒鳴りちらしてきたのです」
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奨学金で大学に通った女性には、この言葉は聞き捨てならなかった。負けじと次のように言い返した。
「大学には奨学金で行ったし、あんたは私の貯金150万着服したじゃない。子どもの貯金使い込む親に恩なんて感じるわけないでしょ」
「苦しみばかりの諸行無常な世界に生まれさせてくれてありがとね!一生許さないからそのつもりで!」
ここで父親が折れればよかったかもしれない。だがドツボにハマっていく……
「『この世に生まれさせてやった恩があるだろう!』と言うのです。(中略)『あんたの子になんて生まれてきたくなかったわ。苦しみばかりの諸行無常な世界に生まれさせてくれてありがとね!一生許さないからそのつもりで!』と怒鳴って電話を切りました」
女性の言葉がきついと感じた人もいるだろう。だが、相手は娘が貯めた150万円を使うような父親だ。詳しい事情はわからないが、ほかにもひどいことをされたのかもしれない。
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大喧嘩のあと女性は即座に電話番号を変え、父親の電話番号を着信拒否した。すると父親は怒りが収まらなかったのか、別れた母親に対しても、「せっかく娘に投資したのに、お前(母のこと)ばかりが恩恵を受けるのはおかしい」などと文句を言ってきたという。女性はほとほと呆れたようだ。最後にこう吐露した。
「結婚は簡単、離婚は困難というのがよーくわかったので、結婚する気がなくなりました。今も独身ですので、老後のために貯金しています」
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