2024年12月2日より現行の保険証の新規発行がなくなります。それに伴い、マイナ保険証(健康保険証の利用登録をしたマイナンバーカード)への切り替えが求められていますが、皆さんはすでに移行手続きを済ませているでしょうか……? 今回ママスタセレクトでは「マイナ保険証への移行はどうしますか?」と問いかけるアンケートを実施しました。選択肢には「すでに移行済み、もしくはすぐに移行するつもり」「ゆくゆくは移行する」「移行しない」「その他」の4つを設定。1,400人近くのママたちから回答が寄せられました。
参考:厚生労働省|疑問も不安も解消! 医療機関や薬局でマイナンバーカードを健康保険証として使おう
約3割のママが「移行済み、すぐに移行するつもり」と回答
「すでに移行済み、もしくはすぐに移行するつもり」と回答したママは全体で33.4%という結果になりました。そこには大きくわけて2つの理由があります。
マイナポイントに魅力を感じて
『マイナポイントをもらうため』
『マイナポイントにつられて移行しました!』移行済みを選択したママの多くから「マイナポイントがもらえたから」との声が寄せられました。マイナンバーカードを新規作成するにあたって、健康保険証の利用登録もするとさらにプラスで付与される「マイナポイント」に魅力を感じた人も多いようです。(マイナポイントの付与は2023年9月末で終了しています)
参考:政府広報オンライン|マイナポイント第2弾! ポイント申込期限は2023年9月末まで!
利便性を考えて
『確定申告の医療費控除申告のためマイナ保険証にひもづけしました』
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『いろんな病院にお世話になっているため、処方薬の管理がとてもラクなので』マイナ保険証を利用して、薬剤情報等の提供に同意すると、従来の「おくすり手帳」を提示しなくても過去の処方された薬の情報を医師や薬剤師が確認することができます。そのメリットを享受している人も少なくないようでした。
また医療機関や薬局がマイナンバーカードで保険の資格確認が行えるため、手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除になります。「旦那が入院したときに高額医療の申請をしなくて済み、手間が省けました!」との実体験も寄せられました。
参考:厚生労働省|マイナンバーカードの健康保険証利用について|マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット
ゆくゆくは移行したいと考えるママも約3割に
「ゆくゆくは移行する」を選んだママも32.6%と3割程度に。いずれしようと思いつつ、していないのには「マイナポイントがくるのを待っている」とポイント付与に期待を抱く声がある一方で、「まだ紙の保険証が主流だからいいかと思っている」「制度なら仕方ないけれど、率先してやるつもりはない」など、移行に消極的な声も少なくありませんでした。
移行しないと決めているママは約4分の1
「移行しない」と決めているママは26%いました。そこには確固たる意志を感じるコメントが多く寄せられています。
『政府を信用していないので、マイナンバーカードすら作っていないし、するつもりもない』
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『ネットワーク障害などいろいろと問題がありすぎる』2023年にマイナンバーに別人の公金受取口座を誤登録するミスが起きました。さらに、マイナンバーと健康保険証の医療情報とのひもづけでミスがあったという報道もあり、ママたちの不安が募ったことも事実でしょう。「実際に間違いが起きてるから」「情報漏洩があると困る」など、マイナンバーカードに対する批判的な声も少なくありませんでした。
厚生労働省は医療保険のデータベースに登録されたすべての加入者情報の点検作業をするなど、安心してマイナ保険証が利用できるような整備をしました。また偽造防止などにも対応した万全なセキュリティ対策が施されているとしています。
また「その他」を選択したママは7.3%で「まったく必要性を感じない」「マイナンバー自体に反対」「全体がみえない」という意見も寄せられます。国が行おうとする政策の全容が見えないことによる不安感もあるのかもしれません。
参考:デジタル庁|公金受取口座の誤登録がある口座情報が閲覧可能になっていた事案に関する改めてのお知らせ
参考:デジタル庁|マイナンバーカード関連サービスの誤登録等の事案に関するご質問・ご不安にお答えします|2.健康保険証の情報の紐付け誤りについて
参考:厚生労働省|マイナンバーカードの健康保険証利用の安全な制度運用に向けて
依然としてマイナ保険証への移行に消極的な人がいる背景とは
移行に消極的な人には次のような理由がみられました。
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不信感がぬぐえない
1:個人情報漏洩への懸念
過去に情報漏洩問題やシステムエラーが報道されたことから、個人情報の保護が完全に保証されていないと感じている人がいることも要因にありそうです。
2:制度そのものへの不信
「そもそも政府を信用していない」「マイナンバー制度自体に反対」といった意見も一定数ありました。制度の透明性や安全性への説明がしっかりとなされれば、移行に前向きになる人も増えるのではないでしょうか……?
利便性を感じない
1:医療機関や薬局がまだ未対応のため
『マイナ保険証の機械がない病院もまだまだあります』という声もありました。マイナ保険証に移行しても、実際に使える医療機関や薬局が少ないとなると利便性が確保されているとはいえませんね。
2:自身がシステムを上手に使えない
「病院や薬局で上手に操作ができない」といったコメントもありました。従来の紙の保険証を提示するだけで済むのと違い、カードリーダーにかざし、いくつかの質問に答えなくてはならないマイナ保険証は、年配の方にとっては面倒に感じることもありそうです。
3:カード管理の負担
家族全員のマイナンバーカードを持ち歩くことへの不便さを感じる人もいました。とくに小さなお子さんをもつママからは「子どもの分も含めて持ち歩くと財布がパンパンになる」との声もあります。
今後の政府の動きを注視したい
今回のアンケート結果によると、マイナ保険証への移行が済んでいる人が3割超、また約3割が移行を検討している一方で、約4分の1の人たちが依然として移行に消極的であることがわかります。マイナ保険証への移行が国民全体に広がるためには、現時点で感じられる不信感や利便性の不十分さを解消する必要がありそうです。また同時進行で、病院や薬局側の対応を強化することも鍵となるでしょう。今後の政府の動きにも注目したいところです。
【アンケート概要】
総回答数:1,388票
調査方法:インターネット
調査月:2024年9月
調査・分析:ママスタセレクト編集部
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文・編集部 イラスト・神谷もち