九州出身の筆者は「すじこ」というものに馴染みがない。イクラとどう違うのか? 未だによく分からない。
特に西日本には同じような読者が少なくないように思うが......どうだろうか?
ところが北日本の人にとっては、どうやら「すじこ」は日常の食事に欠かせない食品らしい。
2024年10月23日、Xでこんな投稿を目にした。
Xユーザーの「マスタンゴ@青森市民」(@masutangosan)さんが、新青森駅で「筋子専用自販機」を見つけたというのだ。いったい、どんなものなのか? 自販機で購入するほど、需要があるのか?
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Jタウンネット記者は、筋子専用自販機を運営するオカムラ食品工業(青森県青森市)に詳しい話を聞いてみた。
自販機なら、営業時間外や定休日でも、買える!
Jタウンネットの取材に応じたのは、オカムラ食品工業の広報担当者だった。
新青森駅の筋子自販機は、なんと第3号機だという。県内には、ほかにも2台筋子自販機があるのだ。
第1号機は「PORT(ポート)」青森店にある。1992年のオープン以来、最高品質の水産加工品を提供している、オカムラ食品工業グループの販売店だ。2023年11月に店舗前に自販機が設置された。
「営業時間外でもいつでも購入いただけることや、コロナ禍を経て非接触・非対面での販売が主流となった経緯から、設置を検討していたところ、店舗定休日(水曜日)に定休日と知らず店舗へ訪れた方がおり、残念そうに帰られる姿をみたことをきっかけに、自販機設置へ動き出しました」(オカムラ食品工業広報担当者)
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すじこご飯(写真ACより)
なるほど自販機なら、営業時間外や定休日でも、買いたい商品が購入できる。消費者にとってはありがたい仕掛けだ。
第2号機は、2024年6月、青森空港に設置した。第3号機がJR新青森駅で、2024年7月だった。
「青森空港やJR新青森駅へ設置した目的は、『青森のお土産といったらポートの筋子』と認知していただくこと」と、広報担当者は語る。
「あるのが当たり前」と思っていた筋子だが...
ところでオカムラ食品工業は2024年10月23日、Xアカウント(@okamurashokuhin)でこんな投稿をして、話題となった。
「中の人が調べた限り、すじこが一般的な食材として食べられているのは新潟県・東北6県・北海道が中心です」(Xの投稿より引用)
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そう。「筋子」に馴染みのない地域も少なくないらしいのだ。特に西日本でそれが顕著らしい。画像には「西日本では『すじこ』という単語すら知りません」と書かれている。
「物産展で岡山や鹿児島に行かせていただいた時も、『地元のスーパーに売ってないので物産展で必ず買うんです』というお声をいただいていました。地元に住んでいるとあるのが当たり前と思っていた筋子だが、ローカルフードであることを改めて実感しています」(オカムラ食品工業広報担当者)
青森土産といえば、美味しいものがたくさんあるが、空港や駅の自販機で、「筋子」を選ぶのもアリかもしれない。熱々の新米にのっけて食べると、旨いらしい。
そういえば青森県民にとっては「あっつままさすずご(熱々のご飯にすじこを乗せたもの)」が大変なごちそうだという話を聞いたこともあったな......。