ヤクルトと楽天の両球団から6日、ヤクルト・今野龍太投手のトレードを発表した。
今野はヤクルト球団の公式ホームページを通じて「突然のことで驚いています。スワローズでの5年間の中で、優勝・日本一を経験できたことが何よりの思い出です。ファンの皆さんの声援が力となりました。チームは変わってしまいますが、今後も新天地で活躍している姿をお見せできるよう頑張っていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします」とコメント。
今野は6年ぶりに楽天に復帰となる。今野は13年ドラフト9位で入団し、6年間で15試合の登板にとどまったが、ヤクルトへ移籍した20年以降に飛躍。21年にシーズン自己最多の64試合、7勝1敗28ホールド、防御率2.76、翌22年も51試合1勝2敗16ホールド1セーブ、防御率3.72とリーグ連覇に貢献した。昨季は26試合、今季は6試合と登板数が減少したが、今季は6試合・6回1/3を投げ、防御率は0.00。ファームでも32試合に登板して、防御率2.65だった。
さらに阪神を戦力外通告を受けた加治屋蓮も加入。加治屋は阪神でプレーした昨季51試合に登板して1勝5敗16ホールド、防御率2.56と18年ぶりのリーグ優勝に貢献。今季は13試合に登板して2勝0敗1ホールド、防御率4.50だった。
ヤクルトで成長した今野が楽天に復帰、加治屋が加入したことでブルペン陣に厚みができた。今季はリリーフに配置転換し、シーズン終了後に行われたWBSCプレミア12でも日本代表の一員として戦った藤平尚真、FA権を行使せず残留した酒居知史、パームボールを武器にする渡辺翔太、4月28日のロッテ戦から8月10日のソフトバンク戦にかけて28試合連続無失点に抑えた左の鈴木翔天、今季41試合に登板した宋家豪、移籍1年目の今季は17試合の登板にとどまるも広島でプレーした昨季44試合・防御率1.74をマークしたターリー、そして守護神・則本昂大と実績、顔ぶれ共に豪華な陣容だ。
今季チーム防御率はリーグワーストの3.73で、リリーフ防御率もリーグワーストの3.59だったが、ここに名前の挙がった選手が全員活躍できれば、実績、経験があり、複数の勝ちパターンを運用することが可能になる。酒居、ターリー、宋家豪の残留に、今野をトレードで獲得。来季の楽天のリリーフ陣は面白くなっていきそうだ。
▼ 主な楽天リリーフ陣の今季成績
則本昂大 54試 3勝4敗4H32S 防3.46
酒居知史 49試 2勝2敗26H0S 防2.33
渡辺翔太 49試 7勝2敗12H0S 防3.04
鈴木翔天 49試 2勝0敗24H1S 防1.66
藤平尚真 47試 0勝1敗20H1S 防1.75
宋家豪 41試 1勝2敗17H0S 防3.18
弓削隼人 34試 2勝0敗1H0S 防5.94
ターリー 17試 0勝1敗2H1S 防2.93
加治屋蓮 13試 2勝0敗1H0S 防4.50 ※阪神での成績
今野龍太 6試 0勝0敗1H0S 防0.00 ※ヤクルトでの成績