禍々しい、でも愛おしい!具材がきくらげだけの「きくらげ中華丼」に感じたロマンと壁

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2024年12月11日 21:00  おたくま経済新聞

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禍々しい、でも愛おしい!具材がきくらげだけの「きくらげ中華丼」に感じたロマンと壁

 「みんなの75点より、誰かの120点」を合い言葉にドン・キホーテが展開している「偏愛めし」シリーズ。


 先日記事で紹介した「アメリカンドッグのココだけ弁当」並み、いや、それを超えるかもしれない「偏愛」を発見したので、実際に買って食べてみました。


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


 今回取り上げるのは「きくらげ中華丼」。察しの良い方は名前から察せられるかと思いますが、この中華丼は具材が「きくらげだけ」となっています。


■ ちまちま残す日々とはさようなら!ドン・キホーテが叶えてくれた筆者の夢

 きくらげ、美味しいですよね。


 筆者は子どものころ、中華丼のきくらげを丼の底に貯め、最後にまとめて食べることで、口の中を「ぷりぷりコリコリ」でいっぱいにするということに喜びを感じていました。


 いつかキクラゲが大量に入った中華丼を食べたい。「偏愛めし」シリーズの一覧の中に「きくらげ中華丼」を見つけたとき、幼いころの夢が突如として蘇ってきました。


 長年の夢だった、きくらげだけの中華丼。形にしてくれたドン・キホーテに感謝しつつ、早速いただいていきます。


 「きくらげ中華丼」の正式名称は「中華丼のきくらげが少なすぎるから増やしていったら全部きくらげになっちゃったコリコリコリコリきくらげ中華丼」。価格は税込430円です。


 正式名称の序盤にある「中華丼のきくらげが少なすぎるから」という部分には激しく同意。だからこそ筆者はこれまでの人生において、中華丼を食べるときに「貯きくらげ」を余儀なくされてきました。


 しかしそんなきくらげ貧乏も今日でおしまい!これから豪快にきくらげを頬張ることができるのです。貴族になった気分で丼を温めます。500Wの電子レンジで1分半。温めたら準備完了です。


 蓋を開けて大量のきくらげたちとご対面。あらぁ〜〜〜。ぷりっぷりでかわいい〜〜〜。でもちょっと禍々しい〜〜〜。


 きくらげだけの中華丼は、当たり前のことですが、真っ黒。おまけにきくらげ自体、なんとなく形がぐにゃぐにゃしていて不気味なので、見た目はかなり衝撃的です。


 そして本当にきくらげだけなのか?と念の為に確認。丼を覆うきくらげたちをあっちへどかし、こっちへどかし……見事にきくらげだけです。きくらげの下は餡とお米だけ。本当に現実か、これ。



■ 大きくてぷりっぷり!量も質も兼ね備えているきくらげたちに感激

 ありがたいような恐ろしいような思いを抱きつつ、まずはきくらげだけをひと口。中華丼のひと口目にきくらげを食べるのは、誇張なしに人生で初めてかもしれません。


 きくらげは思っていた以上にぷりっぷりの食感!量は多いけど質は悪い、みたいなことはありません。おまけに1つ1つが大ぶりなので、食べ応えも感じられて嬉しいです。


 今度はお米ときくらげを一緒にぱくり。


 もっちりしたお米とぷりぷり弾けるきくらげ!コントラストが最高に気持ちいいです。中華餡はやや酸味強めな味わいですが、しっかり旨味があって、米ときくらげに合います。中華丼としても完成度が高い!


 そして次はもう1回きくらげだけ。1つではありません。一気に3つです。3つのきくらげをスプーンに乗せて、こぼれ落ちないように気をつけながら頬張ります。


 ぷりぷりコリコリの食感が口の中いっぱいに広がる……なんという……多幸感。


 今までは最後の最後にしかできなかった、きくらげの一気食い。これが序盤でできるなんて。しかもまだ丼の中にはきくらげがまだ大量に残っているなんて。信じられません。


 見てるか、20年前の自分。叶うぞ、夢。


■ 大量のきくらげは嬉しい!嬉しいけど……飽きは避けられない

 食べても食べてもなくならないきくらげ。最初は美味しい美味しいとがつがつ食べ進めていましたが、中盤くらいからだんだんと飽きてきました。


 食べる前から「飽き」は懸念していたのですが「きくらげ大好きだから大丈夫なはず」と高を括っていました。やはり具材がきくらげだけは、飽きます。


 前回食べた、アメリカンドッグの付け根のカリカリ部分だけをおかずにした「アメリカンドッグのココだけ弁当」のときは飽きが来ませんでした。


 というのもそちらはおかずとご飯とで味つけがしっかり分かれていたから。甘いとしょっぱいが交互に来たので、最後まで飽きることなく食べ進めることができました。


 しかし「きくらげ中華丼」はきくらげとお米が1つに餡でまとめられているため、味に大きな変化がありません。食感の違いはあるものの、それだけで1食分はもたないことを知りました。


 途中でペースダウンしつつも、美味しいことに変わりはないので、最後までしっかり食べます。そして最後の最後、丼には意図せずきくらげだけが残りました。


 これまでは意識していなければ残らなかったきくらげたち。最後まできくらげを満喫できることは、嬉しいには嬉しいのですが、子どものころの「やったー!お楽しみタイムだー!」という感動はありません。


 満たされすぎると感動を失ってしまう。何だか人生の縮図を見たような、ほんの少しの虚しさを感じながら、最後の一口、きくらげだけを口に入れ、完食です。


 具材がきくらげ1つだけというのはロマンがあるものの、飽きが来てしまうのは避けられない……。


 ところでドン・キホーテさん、筆者は中華丼に入っているうずらの卵の少なさにも不満を感じています。


 進化版として、うずらの卵ときくらげだけを具材にした、二色中華丼というのはどうでしょうか?ぜひ、ご検討をお願いします。


<参考・引用>
・ドン・キホーテ「偏愛めし一覧」


(ヨシクラミク)

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By YoshikuraMiku | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024121107.html

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