「闇バイト強盗」に揺れた2024年…専門家が指南する、年末年始「自宅の防犯のキーポイント」

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2024年12月15日 07:00  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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関東中心に緊縛強盗事件が相次ぎ、闇バイトが一般的に通じる言葉になるなど、物騒だったこの1年。警備会社には平常時の数倍の問い合わせがあるなど、防犯意識が高まっています。銀行休業の前にお金を下ろしたり、お年玉の準備をしたり、何かと現金が自宅に多い時期に気を付けたい防犯について話を聞きました。

【写真を見る】狙われやすいのは一戸建て?マンション?侵入経路7割が「窓」「玄関」

夏頃から増えたホームセキュリティーの「相談件数」ピーク時は8倍に

警備会社のALSOKによると、平常時と比べて2〜3倍ほど問い合わせが増え、ピーク時(10月)で約8倍の問い合わせがあったということです。

Home ALSOK事業部課長 松田さん
これまでは、「防犯カメラを設置したい」「防犯フィルムを購入したい」など具体的な相談が多かったのですが、最近は「家に来て警備コンサルしてほしい」というような広い要望・依頼が増えています。

ーー窃盗犯は「この家は狙いやすい」という目星をつけてから、家に侵入してくるわけですか?

そうですね。入りやすい家を下見しているので、普段から注意する必要があります。年末年始だけこういう対策をすればいいというわけではなくて、普段から犯行しづらい環境にしておくことで、標的にならないようにする対策が必要です。

いつもより、家に現金が多い年末年始 侵入窃盗に気を付けて!

侵入窃盗の認知件数は、2002年の約34万件をピークに減少傾向にありましたが、2023年は前年と比べると20.9%の増加となりました。

このうち住宅を対象とした侵入窃盗は、1万7469件で前年比11.3%と増加していて、これは、一日当たり約48件発生している計算になります。

狙われやすいのは一戸建て?マンション?侵入経路7割が「窓」「玄関」。「合い鍵」による侵入も…

侵入窃盗の発生場所認知件数は、一戸建住宅が30.5%と一番多く、共同住宅(3階建以下)が7.3%、共同住宅(4階建以上)が3.8%となっています。

空き巣を始めとした侵入窃盗の多くは、鍵のかかっていない箇所から侵入していることがわかっていて、鍵がきちんとかかっているか確認することも重要です。無施錠の次に多いのが「ガラス破り」による被害でした。

また、一戸建て・共同住宅いずれの形態の住宅でも「窓」と「表出入り口(=玄関)」からの侵入が全体の7割を占めています。

4階建て以上の共同住宅になると「合い鍵」による侵入も多くなります。(※1)合い鍵を玄関の周囲や郵便受けなどに隠すのはもってのほか。自宅の鍵の写真をSNSに投稿したり、鍵を手放す時間がないようにしたりして、十分に管理することが必要です。

自宅の防犯強化にはソフト・ハード面で対策を!犯人が侵入を諦めるのは「5分」

防犯のプロに気を付けるべきポイントを聞きました。

Home ALSOK事業部課長 松田さん
家のセキュリティは、ソフト・ハードの両面から対策できるという考え方です。

まず、ソフト面とは「今すぐに実践できる防犯対策」になります。
足場になりそうな物を家の周りに置かない、見通しをよくすることが挙げられます。外から見えづらい環境で侵入されてしまうと、犯人にとっては好都合な環境になってしまうので、植栽などで周りが覆われないようにお手入れすることも、とても重要です。

ーーハード面とは何でしょうか?

ハード面とは、わかりやすく言えば「設備を整える」ということです。
玄関の鍵でいうと、ピッキングがしにくい「ディンプルキー」に替えられます。窓ガラスに防犯フィルムを貼ることで、万が一、ガラスが破られた場合でも侵入を遅らせることができます。5分かかると侵入者の約7割は諦め、10分以上かかると侵入者のほとんどは諦めるというデータ(※2)もあるので、侵入に対して対策をすることが有効です。

<侵入を諦める時間>
2分以内 17.1%
2分を越え5分以内 51.4%
5分を越え10分以内 22.9%
10分以上 8.6%

また、室内の照明をタイマー機能が付いているものに変えたり、家の周りに砂利を敷いたりすることなども対策として有効です。

大事なのは“留守を悟られないこと”

家を長期間空ける際には“留守を悟られない”ようにしてください。

・長期間家を開けるときは郵便物などを止める
・自宅の電話をスマホへ転送する
・タイマーで電気が付くように設定する
・SNSをリアルタイムで更新しない

また、ご近所づきあいも大切で普段から挨拶するなど声をかけるようにしましょう。

年末年始に安心安全に過ごすためには、今一度、防犯の意識を改めなければいけないと感じました。これを機に自宅や実家の防犯について、今一度見直してみるのはいかがでしょうか?

※1 政府広報オンライン 空き巣や強盗から命と財産を守る 「住まいの防犯対策」より
※2 住まいる防犯110番より

TBSデジタル編集部 小林 愛

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