OSK新トップ翼和希「多くの方に知っていただきたい」 20日から主演ミュージカル「三銃士」

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2025年02月06日 08:35  日刊スポーツ

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ミュージカル「三銃士」に出演する翼和希

<情報最前線:エンタメ 舞台>



昭和初期に宝塚歌劇団とともに「三大少女歌劇団」と言われたのがOSK日本歌劇団、松竹歌劇団(SKD)。OSKは解散を経験しているが、今は完全に復活し、2月20日から新トップスター翼和希が主演するミュージカル「三銃士」が東京・銀座の博品館劇場で上演される。【林尚之】


★朝ドラ「ブギウギ」


翼和希は23年放送のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」で、OSKをモデルにした「USK(梅丸少女歌劇団)」のスター橘アオイ役で出演。OSKの知名度アップに貢献し、昨年9月には退団した楊琳に代わってトップスターに就任した。11月のレビュー「Road to 2025!!」が就任後初めての大阪公演だった。「口上では緊張して目の玉が飛び出るかと思ったほどでした。毎公演、多くのお客さまから温かいご声援をいただき、それが私のエネルギーになりました。本当にお客さまに支えられているんだと実感できました」。


★先月シンガポール


今年1月にはシンガポールで公演を行った。「私は初めての海外公演だったんですが、現地の方も始めこそは静かでした。でも、途中からは手拍子と歓声が起こって、ノリノリで見ていただきました。お客さまと空気のキャッチボールをして、それが雪だるまのように大きくなっていく感じでしたし、私も元気をもらいました」。


トップ就任後初めての東京公演となる「三銃士」はフランスを舞台に、銃士隊のダルタニャンら剣士たちの活躍と、ダルタニャンと王妃付きの侍女コンスタンスの恋が描かれる。「7年ぶりの再演ですが、よりバージョンアップして。最後には男役は黒えんび服姿になってのショーもつきます。私が演じるダルタニャンは17歳の青年。若さゆえのまっすぐさと熱さ、行動力あふれた生きざまを表現したい。出演者は12人ですが、それぞれの役のキャラも際立っていて、丁寧に描かれています。OSKを初めて見る方にも楽しんでいただけると思います」。


★OSK魅力は生命力


13年に入団して、今年で12年目を迎える。「初めてOSKを見た時、前のめりになって、スポーツ観戦するような感覚で、見終わった後は心地よさがありました。OSKの魅力は生命力だと思います。史実を読んだり、いろいろな方から伺った話でOSKの歴史を知っていましたが、『ブギウギ』で橘アオイを演じる中で、OSKの歴史を追体験できました。待遇改善を求めた桃色争議に始まって、解散と存続活動、そして民事再生と、先輩たちは激動の歴史を乗り越えて、必死な思いでつないでくださった。そういう歴史を知ることで、OSKに在団していることの誇り、同時に責任を感じました」。


6月の大阪・松竹座「レビュー春のおどり」、8月の新橋演舞場「レビュー夏のおどり」がトップスターとしてのお披露目公演となる。「トップになって、私の行動や発言が大きな責任を伴うんだと思うようになりました。私は玄関口にして、多くの方にOSKを知っていただいて、舞台を見てほしい。大好きなOSKを次につなげていきたいと思います」。


◆OSK日本歌劇団 1922年(大11)に大阪で創立。「ダンスのOSK」として人気を集め、レビューの最後にはテーマソング「桜咲く国」を歌うのが定番だった。2002年に当時の親会社近鉄が解散を発表し、翌03年に解散公演が行われたが、団員たちが存続活動を続け、04年に大阪松竹座で復活公演を行った。


◆翼和希(つばさ・かずき)大阪府枚方市出身。2013年にOSKに入団。23年には「ブギウギ」に出演し、舞台「へぼ侍〜西南戦争物語〜」に主演。大阪文化の振興に貢献した人に贈られる「咲くやこの花賞」の24年度演劇・舞踊部門を受賞。

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