人気モデルによる“常識外れ”の美容本。4kgやせて挑んだ撮影と執筆の裏側とは

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2025年02月08日 09:20  女子SPA!

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 10代の頃から『Popteen』専属モデルを務め、30代となった現在も女性ファッション誌『LARME』『PECHE』のモデルとして活躍する菅野結以さん。活動の場はモデルにとどまらず、アパレルディレクター&デザイナー、ラジオDJなど、多方面で注目を集めています。

 そんな菅野さんの8冊目となる書籍『オルタナ美容 非常識美人の哲学』が2024年12月に発売。「スキンケアでは規定量10倍の化粧水を使う」「ストレスになるなら運動は放棄」など、型にハマらず自由に楽しむ美容法を、自らの言葉で綴り、話題となりました。

 今回は、書籍へのこだわりやオルタナティブに生きる菅野さんの哲学について伺います。

◆妥協を許さず、最後までこだわり抜いて作った

――『オルタナ美容 非常識美人の哲学』の出版おめでとうございます! まずは、今の率直なお気持ちをお聞かせください。

菅野結以さん(以下、菅野):正直、本当に大変だったので今は抜け殻のよう(笑)

 絶対に妥協したくなくて、こだわり抜くっていうのは自分で選んだ道なんですけど、実際やってみたら思った以上に力を使い果たしました。

 でも、だからこそ自信を持って出せる1冊に仕上がっています。

――SNSでも「あらゆる感情を使い果たして ぜんぶ注いだ日々だった」と書かれていましたよね。内容が詰まっているだけでなく、文章もご自身でリライトされたとのこと。

菅野:昔から完璧主義な節があって、本当は辛いのでやめたいんですけど(笑)、ものづくりにおいては我ながらガッツがある。

 今回の本についても、自分でやらなきゃ意味がない、偽物の言葉を届けたくないと思ったんです。どんなに拙くても、自分の言葉で書いたものが本当だと思ったので、嘘なく届けられるものを作るために力を注ぎきりました。

◆「オルタナティブ」に込められた意味

――菅野さんらしい言葉に、とても感銘を受けました。今回の書籍のタイトルは「型にハマらない」「新しい視点」といった意味を持つオルタナティブという言葉から取られているのですよね。

菅野:そうですね。小学生のころから、世の中の常識めいたことや謎のルールに疑問を感じることがあって。

 理解できないならそのルールに従うのはやめようと思って、自分流のルールを作って生きてきたんです。自分が好きだと思うものだけを選んで、集中してきました。

 もちろん常識から外れることで、生きづらさを感じることも。そんなときに私を救ってくれたのが、本や映画、音楽の類。この作り手とは気が合うかもと思ったら、仲間ができた気がして嬉しかったんです。

 きっと世の中には、私と同じように“当たり前”にハマれなくて息苦しさを感じている人がいると思います。その人に「大丈夫だよ、仲間がいるよ」って伝えたい。

 私が救われたように、誰かの救いになるものを作りたいと思い「オルタナ美容」と名付けました。

◆「マインド」の部分に対する反応が多い

――きっと、多くの方が菅野さんの言葉に救われると思います。周りの方からの反響はいかがですか?

菅野:いただく反応の多くが、マインドの部分。美容本として出してはいるものの、マインドの部分は自分が本気で人生を生きて体得した核なので、苦しみながらも書いてよかったなと思います。

 これまで発信したことがないこともたくさん載せているんです。私がさらけ出すことによって、きっと私と似た誰かの役に立つことがあるはず。

 この本が届くべきところに届いて欲しいなと思っていたので、マインドの部分で反響をいただけるのは嬉しいです。

◆「ある種のリベンジ」だった本書

――菅野さんの知られざる部分をたくさん知ることができる1冊でした。モデルさんの美容本だけど、縦書きという部分も話題になっていますよね。

菅野:今回の本は、これまで2冊ご一緒してきた編集者さんと作ったんです。私のことを深く知ってくれている編集者さんから「縦書きで、文章多めの美容本を出してみない?」と声をかけられたときは、すごく嬉しかった。

 これまでの本を見てくれた人からすると、文字数の多さにびっくりされることも。でも、写真もたくさん入れ込んでいるし、「読みやすくて1日で読み終えた」という声をいただくことも多いんです。

――文字量でいうと、これまで出された本の中では最多ですか?

菅野:はい、こんなに文字量が多い本は初めて。実は、2冊目に出した『URAYUI』という本が、フォトエッセイだったんです。

 ただ、これまで出した本で唯一売れず絶版になって(笑)。ただ自分がやりたいことをやるだけじゃだめなんだと気づくきっかけになりました。

 それからの本は、みんながどんなものを求めているのかも考えながら、自分のやりたいことと擦り合わせて作っていたんですけど、やっぱり私は言葉を届けたいんだと思うことが多くて。

 そんなときに今回のお話をいただいて、今の私なら書けるんじゃないかと思ったんです。ある種のリベンジ、かな。

◆「やっぱり自分の言葉で伝えることが好きなんだ」と再認識できた

―― “清く正しくなくていい”とか、“どうせ悩むならサウナで悩め”など、一つひとつの言葉のチョイスが独特で、芸術的です。菅野さんにしか紡げない言葉ですよね。

菅野:そう言っていただけると嬉しいです。SNSで心の赴くままに書いている言葉に、特徴的だねって意見をいただくことが多くて。

 それはいいことでもあるけれど、本にすると読みにくくなるんじゃないかなと思い、頭を抱えたことも……。

 書いてみて、やっぱり私は自分の言葉で伝えることが好きなんだなって。そう思えたからには、悔いなくやり遂げようと思って突き進んできました。

――写真もたくさんあって、見どころたっぷりでした。撮影のディレクションも、菅野さんがされているんですよね。

菅野:撮影ディレクションは私の好きな仕事の1つなので。今までの本も、自分のブランドである『Crayme,』の撮影も、すべてディレクションしています。

◆4kg痩せたダイエット法とは!?

――衣装のバリエーションが豊かで、見ていて楽しいです!

菅野:全部お気に入りなんですけど、通常盤の表紙に使われているカットは、自分の中で一生好きだろうなって思うモチーフを詰め込みました。チュールとか、ジュエルとか、自分にとってコアにある世界観を表現しています。

 よく見ると、指にメリケンサックをつけているんです。ただかわいいだけじゃないぞっていうファイトを込めて、アンビバレンスな要素を詰め込んだのも自分らしくてお気に入りポイントかな。

――なるほど、写真を細かく見ていくと新たな発見がありますよね! Amazon.co.jp 限定版の表紙も素敵でした。

菅野:この写真は、伝説のおしゃれグラビア「ちんかめ」がテーマ。

 下着なんだけど、アームウォーマーやファーなどファッションの要素もたっぷり詰め込んで。昔から「暑いの?寒いの?」みたいなアンバランスなファッションが好きなんです。

「露出は書籍でのみ」っていうのは私の信念なので、今回もランジェリー要素のあるカットを取り入れてみました。今回の撮影のために、気合いで4kg絞ってます!

――4kg痩せたというダイエット法、ぜひ教えてください!

菅野:書籍の第3章「家ではキャベツ 外では自由気ままに食べる」というパートに書いた食事でダイエットしました。

 超簡単に作れて、アレンジしながら飽きずに食べられるレシピを公開しているので、ぜひ試してみてほしいです。

<撮影/山田耕司 取材・文/比嘉桃子>

【菅野結以】
雑誌『LARME』『PECHE』などで活躍するモデル兼クリエイター。10代の頃から『Popteen』専属モデルを務め、 「白ギャル」の文化を生み出しカリスマモデルと称される。アパレルブランド「Crayme,」のクリエイティヴディレクターおよびデザイナーを務めているほか、各企業とのコラボやプロデュースアイテム多数。 独自の世界観と美意識が絶大な支持を集めている。TOKYO FM『 RADIO DRAGON -NEXT-』 ではパーソナリティを務める。 またサウナ好きが高じて熱波師資格を取得し、イベントやメディアで活躍中。 SNSの総フォロワー数は約100万人に及ぶ

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