北陸 14日未明頃にかけて黄砂と花粉のダブルパンチ この時期は「春の5K」に注意

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2025年03月13日 11:19  日本気象協会

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日本気象協会

北陸 14日未明頃にかけて黄砂と花粉のダブルパンチ この時期は「春の5K」に注意

このあとの北陸地方は、北陸三県(西部)を中心に晴れ間が広がり、春本番の陽気となるでしょう。ただ、大陸から「黄砂」が飛来する見込みです。スギ「花粉」とのダブルパンチには十分注意して下さい。また、この時期は、「乾燥による火災」、「強風」による災害、「寒暖差(気温差)」による身体の不調がおこりやすい時期でもあります。年度の変わり目でストレスがいつも以上にたまることもあるでしょう。健康維持や安心・安全に過ごすために、気象情報を効果的に利用して下さい。



●春は黄砂の飛来が多い


黄砂は、4月を中心とした春に最も飛来しやすく、低い濃度であれば自動車や洗濯物に汚れが付着する程度にとどまります。ただ、ごくまれに高い濃度のまま飛来すると、視程の悪化により大きな交通障害をもたらすことがあります。更に、人が黄砂を吸い込むと、花粉症の症状が悪化したり、呼吸器疾患をおこすことがあるなど、人の健康面にも悪影響を及ぼす可能性があることも指摘されています。

この時期は晴れていても、花粉が飛びやすい時期でもあり、洗濯物の外干しは控えるのが良さそうです。また、外出の際は、吸い込まないようにマスクの着用をするようにしましょう。


●気象庁の黄砂解析予想図


●春はスギやヒノキ花粉に注意


春の花粉シーズンは、「ヒノキ花粉」を含めれば4月頃まで続くと予想されます。

花粉症の症状を緩和させるには、凹凸の少ない綿や化学繊維などの衣類を着用する、飛散の少ない午前中などを中心に外出する、風が強く空気の乾燥が予想される日や雨上がりの翌日以降で気温が高い日が続くことが予想される場合などは外出を控えることも検討して下さい。また、帰宅時には、玄関前で衣類に付着した花粉を落とす、帰宅時のうがいや洗顔、こまめな掃き掃除をすることも有効な花粉対策となるでしょう。

そして、十分な栄養と休養を摂る、適度な運動と湯舟につかる事を意識してストレスをためないなど、セルフメディケーションの意識もとても大切なことです。


●春は最も乾燥しやすく火災出火件数が多い傾向


北陸4市の「日最小相対湿度」の観測史上最も低いランキングをみると、福井・金沢・富山・新潟の4市のいずれも、トップ10は3月〜5月の春の期間に観測されています(図は上位3位の抜粋)。中でも、福井はトップ10全ての湿度が10%未満となっている他、金沢は2005年4月6日に日最小相対湿度が4%という記録を観測しています。

次に、消防庁のまとめによる全国の月別出火発生件数(令和1年〜令和5年の合計)を見ると、3月が最多の19412件、次いで4月が18660件となっており、春の期間が多い傾向となっています。3位の2月と4位の1月は暖房器具の使用による火災が多いと思われますが、5位は5月となっており、春のこの時期は空気の乾燥や強風が火災発生件数を増加させる一因になっていると考えられます。この時期は火の取り扱いに最も注意が必要な時期と言えそうです。


●春は思いのほか風が強い


春は、穏やかなイメージとは裏腹に、風は思いの他強く吹いています。福井・金沢・富山・新潟の4地点に関して、毎正時の観測データから風速8m/s以上を観測した回数を月別に集計してみました。

対象の年は、北陸地方への台風の接近(台風の中心が新潟、富山、石川、福井のいずれかの気象官署等から300km以内に入った場合)が、直近で1年を通してゼロとなった2020年の事例です。台風が接近すれば、最大瞬間風速の極値はかなり大きく、短期的には暴風が吹き荒れることもありますが、その影響を除外するためのものです。

その結果、4県の合計では3月が最も多く136回となりました。以下多い順に2月、4月となり、この時期は平均して風が強く吹いていることがお分かり頂けるでしょう。この時期の北陸地方では、低気圧が日本海を発達しながら進み、南よりの強風や暴風、フェーン現象による乾燥により、火災がおこりやすくなるケースが考えられます。火の取り扱いには十分注意して下さい。



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  • 「気象情報を効果的に利用して下さい」←“ください”だろ。“下さい”は、金や水を頼むとき、“ください”は動作を促すときに使う。前者は実質動詞、後者は補助動詞。
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