地下鉄サリン事件から30年、NHKがNHKスペシャル・クローズアップ現代で徹底取材 (C)NHK 日本中を震撼させた地下鉄サリン事件から20日で発生30年を迎えることを受け、NHKは20日、NHKスペシャル 『オウム真理教 狂気の“11月戦争”』(後9:30)を放送する。
【写真】当時注目を集めた教祖・麻原彰晃が坐禅する様子 地下鉄サリン事件は序章に過ぎなかった。オウム真理教は、その先に国家転覆を狙った“11月戦争”を密かに計画していたことが明らかになってきた…。教祖・麻原彰晃(本名・松本智津夫)と幹部12人はすでに死刑となり、オウムの暴走にはいまだ多くの謎が残されている。NHKは、死刑執行される直前まで幹部らが記していた手記を入手。そこから麻原らが企図していた“11月戦争”、クーデターの詳細が浮かび上がった。
「ロシアから輸入したヘリを使い、東京上空から大量のサリンを散布する」「皇居周辺の10ヶ所のアジトを拠点に武装した信者が政府機関を襲撃する」「教祖・麻原彰晃を王とする宗教国家を作るのが目的である」―。武装化の鍵を握っていたのはロシア。旧ソビエト連邦の崩壊によって混乱を極める中、麻原らは政府高官らに接近し、ヘリコプターや銃を手に入れていた。アメリカの政府機関もオウムの動きを追っていたことが現地での取材からわかってきた。
番組では、NHKが30年かけて入手してきたオウム真理教の内部映像や麻原の肉声、刑期を終えた元信者や捜査幹部らの証言などから、麻原らがどのようにして“11月戦争”に突き進んでいったのか、狂気の全貌に迫る。
また18日には、クローズアップ現代 『オウム真理教のこどもたち 知られざる30年』(後7:30)を放送する。