
今でこそ、職場の男女差別は許されない、というのが常識になっているが、少し昔は「おかしい」と声すら上げられなかった。
大阪府の50代女性が投稿を寄せた。自身が新卒入社した1992年ごろを振り返る。時代は平成になっていたが、その職場には女性にだけ「食堂当番」というものがあった。(文:西荻西子)
「もちろんこの仕事には金銭は支払われない」
食堂当番が回ってきた女性は11時頃に1人で食堂に向かい、他の社員のために食事の準備をする。さらに、食事の後も全員が食べ終わるのを待って後片付けをしなければならなかった。
「昼食時に飲むお茶を大量に作り、各テーブルにやかんごと置く。湯呑みや布巾などの用意を行う。全員の昼食が済むと、食べ終わったお弁当箱数十個を1人で全部洗うという大変な作業があった」
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当番になると、本来の業務を11時で切り上げた上に、休み時を間返上しての対応を強いられたわけだが、「もちろんこの仕事には金銭は支払われない」と法律的には怪しい状態。理不尽極まりなかった。
「その間、自分の仕事はストップしたままで、他の人がしてくれることはない。台所仕事は女性の仕事という考えでやらされていたんだと思うが、女性側も誰も文句を言う者はなく、これも給料に含まれているんだと言われたらやるしかなかった」
と女性は書いていた。30年以上経った今でも強く記憶に残っているようだ。
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