資生堂が次世代ミネラルサンスクリーン技術を開発 高い紫外線防御力と透明な仕上がりを両立
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2025年05月12日 20:20 Fashionsnap.com

写真 資生堂が、ミネラルサンスクリーン(ノンケミカルサンスクリーン)処方(紫外線散乱剤のみで紫外線防御効果を担保する処方)において、紫外線散乱剤が肌の上で最適な分散状態に変化する技術を開発した。この技術により、高い紫外線防御力を発揮しながら、透明で均一な防御膜を形成する新しい日やけ止め製剤を提供することが可能になった。これは、国立大学法人東京農工大学 大学院工学研究院 応用化学部門 教授 稲澤晋 先生との共同研究によるもので、世界で初めて(紫外線散乱剤のみで紫外線防御効果を担保する処方について、塗布後に揮発性成分が揮発することによって粉末の分散性が向上する技術が世界初<クラリベイト調べ 2024年8月>)となる。
資生堂は、100年を超える紫外線研究により、水や汗、熱によって塗布膜の紫外線防御機能を高める技術や紫外線を美肌光へと変える技術、傷やよれを自動で修復する技術など革新的な日やけ止め技術の開発を行ってきた。今回の開発により、これまでミネラルサンスクリーン処方の課題だった塗布後の白浮きを軽減させ、紫外線散乱剤が肌のキメまでムラなくフィット。紫外線防御力は同技術未搭載の場合と比較して最大2.2倍(同一の紫外線散乱剤を配合した処方において、機器測定による自社試験法で紫外線防御力を本技術の有無で比較)となった。
さらに、従来タブーとされてきた「凝集」状態(紫外線散乱剤の粒子が集まってつながった状態)をあえて使い、肌の上で均一な分散状態へと徐々に変化させることで実現。逆転の発想により日やけ止め技術の新たな価値へと転換することができた。
同社は今後も柔軟な発想の転換により、高い紫外線防御効果と優れた使用感を高い水準で両立する商品を提供するために、日やけ止めにとどまらず、下地などの化粧品カテゴリーにおいてもチャレンジを続けていく。
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