【ヴィクトリアM展望】波乱の使者となるか?データが示す前走惜敗組の妙味

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2025年05月14日 06:00  netkeiba

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ヴィクトリアMに出走予定のシンリョクカ(撮影:小金井邦祥)
 春の女王決定戦、ヴィクトリアマイル。東京競馬場の芝1600mを舞台に、スピードとスタミナを兼ね備えた牝馬たちが激突する。過去のレース傾向からは、一筋縄ではいかない波乱の要素も垣間見え、今年も熱戦が期待される。

1.高齢馬の激走に警戒

 過去10年のヴィクトリアマイルのデータを分析すると、馬齢別成績において興味深い傾向が見られる。4歳馬が中心と思われがちだが、5歳馬は[4-3-5-56]で複勝率17.6%、複勝回収率171%と高い数値を記録している。これは人気薄の5歳馬がしばしば馬券に絡んでいることを示唆しており、馬券的な妙味は十分だ。さらに6歳馬も[2-2-1-23]で複勝率17.9%、単勝回収率に至っては795%と驚異的な数字を叩き出しており、人気薄での激走も警戒が必要だ。7歳馬も[1-0-0-3]ながら、16年にストレイトガールが勝利しており、侮れない存在と言えるだろう。今年も経験豊富な馬の台頭には注意が必要だ。

2.前走GIII組は人気薄でも侮れない存在

 前走のクラス別成績を見ると、前走GI組が[4-1-3-22]で複勝率26.7%と確率では一番だが、妙味という点では前走GIII組の成績も見逃せない。過去10年で前走GIII組は[1-6-1-38]と勝ち星こそ1つも、複勝率は17.4%と悪くない。複勝回収率では、282%という非常に高い数値を示している。15年3着のミナレットが上げているところはあるが、他にも1000円を超える複勝配当の馬が出いていて、大穴を狙うならこの組だろう。

3.前走1着馬より、むしろ前走で敗れた馬に妙味

 過去10年のヴィクトリアマイルにおいて、前走で1着だった馬は[0-3-1-33]、複勝率10.8%、複勝回収率58%と、意外にも苦戦傾向にある。人気を集めやすい前走勝ち馬だが、過信は禁物と言えるだろう。一方で、前走で2着以下に敗れていた馬の成績は合計で[10-7-9-109]、複勝率19.3%、複勝回収率は138%と、前走1着馬を上回る数値を示している。特に、前走2着-5着だった馬に絞ると、複勝率は27.4%、複勝回収率は228%とさらに妙味が増す。この中には、前走5着馬の複勝回収率870%という突出したデータも含まれており、前哨戦で勝ちきれなかった馬が、人気薄で激走するケースが頻繁に見られる。GIの舞台で巻き返しを狙う惜敗組には十分な注意が必要だ。

 シンリョクカは、「5歳馬」「前走GIII組」「前走惜敗組」という、今回の分析で注目された複数の好走データに合致する。特に前走5着だった点は、過去の傾向から波乱を演出する馬の特徴とも重なり、見逃せない。阪神JF2着の実績もあり、府中のマイルで持ち味の末脚が活きれば、GIタイトル奪取の可能性も十分だ。

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