ロコ・ソラーレ吉田知那美が共感した、「選択の連続」のカーリングにも通じるDeNAオーナーの言葉

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2025年05月14日 07:30  webスポルティーバ

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ロコ・ソラーレの吉田知那美がこれまでの人生で影響を受けた「言葉」や「格言」にスポットを当てた連載。今回は、昨年プロ野球で日本一となった横浜DeNAベイスターズのオーナーである南場智子氏の、カーリングでの戦いにも通じる言葉について語ってくれた――。

吉田知那美にちなんだ『32の言葉』
連載◆第16エンド

選んだ選択肢を正しいことにする
(南場智子)

 実業家であり、株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の代表取締役会長である南場智子さんの著書『不格好経営 チームDeNAの挑戦』(日本経済新聞出版社)のなかで記されている言葉です。

 昨年、プロ野球の横浜DeNAベイスターズが日本シリーズを制したとき、同チームのオーナーでもある南場さんがテレビのインタビューを受けていらっしゃって、勝負事や経営などについて「みんな、同じようなことをしていても、勝つ人と負ける人がいる」という話題の冒頭から私は大きく頷き、野球については詳しくないのですが、いつの間にか食い入るように見ていました。

 そして、「勝つ人と負ける人」との差はどこにあるのかという問いに、南場さんの答えは、「自分たちが選んだことをどれだけやり抜けるかどうか」というものでした。

 カーリングという競技も、まさに選択の連続です。

 約3時間の試合のなかで何百もの選択をしなくてはいけません。そのなかで「どちらを選択したら勝てるのか」「こっちを選択していれば、結果は変わっていたかも」など、どちらを選択するかが、成功か失敗かの分かれ道なのだと考えてしまいがちです。

 でも、南場さんは「どっちを選択しても選択自体の差はない。迷うくらいだったら、同じぐらいいい選択肢なんです」とおっしゃったうえで、「みんな、同じようなことをやっても勝つ人と負ける人がいるのは、どれだけそれをしっかりやり抜いたかどうか」を強調し、成功か失敗かを分けるのは「選択」ではなく、その後の「行動」のほうであると結んで、「信じてできることを全部やろうってやったほうが絶対に成功する」という、心の在り方をお話しされていました。

 この考え方が私はすごく好きです。

 自分がコントロールできるのは、勝ち負けの部分ではなく、目標へ向かうその道をいかに充実させたものにできるか。自分たちで決めたものを信じて進めるか。決断したことを最後までやりきれるか。勝っても負けても自分たちでした選択ならば絶対に人のせいにしない覚悟があるか――といったことに尽きるなと思って、大きな大会の前に作成する『ロコの大会のしおり』内の「言葉の処方箋コーナー」に、今回の言葉を載せさせてもらいました。

 現在、ロコ・ソラーレは少しの間お休みをいただいていて、来季また心身ともに健康な状態で戦えるように、それぞれオフを過ごしています。きっと来季もたくさんの選択が私たちを待っていますが、チームで決断したことを信じ、十全の準備をして、またアイスに戻ります。

 26年ぶりの日本一となったDeNAのように力を合わせて、「選択した道を自分たちの力で成功へ導く」――そんなシーズンにします。

吉田知那美(よしだ・ちなみ)
1991年7月26日生まれ。北海道北見市出身。幼少の頃からカーリングをはじめ、常呂中学校時代に日本選手権3位入賞。2011年に北海道銀行フォルティウス(当時)に入団し、2014年ソチ五輪で5位に入賞した。その後、2014年6月にロコ ・ソラーレに加入。2016年世界選手権準優勝、2018年平昌五輪銅メダル、2022年北京五輪銀メダルという結果を残した。趣味は料理で特技は食べっぷりと飲みっぷり。このオフに食べたご馳走は「とうたち菜のお浸し」

※1枚目の写真
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