エンプレス杯2025に出走するオーサムリザルト(撮影:高橋正和) 川崎競馬場で5月14日(水)に行われるエンプレス杯(4歳上牝・JpnII・ダ2100m)。2003年から23年までは2月下旬〜3月上旬に実施されていたが、昨年から5月開催に移行した上で定量戦に変更され、上半期のダート女王を決するレースとなった。
エンプレス杯といえば、95年のいわゆる“交流元年”、“解放元年”に制したホクトベガの走りが思い出される。同馬は南関東の女王ケーエフネプチュン、アクアライデンをまったく相手にせず、2着に3.6秒差を付ける衝撃的な走りを披露した。そんな伝説の一戦は今からもう30年前のこと。中央、地方を問わず、また将来まで語り草となるような、砂の超名牝が出てきて欲しい。発走予定日時は14日(水)の20時10分。主な出走予定馬は以下の通り。
■オーサムリザルト(牝5、栗東・池江泰寿厩舎)
馬名には「素晴らしい結果」という意味が込められており、その名にふさわしくデビューから8連勝を飾っている。昨年のエンプレス杯はグランブリッジにクビ差まで詰め寄られたものの、直線でソラを使ったもので内容は着差以上の完勝。その後もブリーダーズGC、クイーン賞と快勝しており、今のところ国内に敵なし。連覇達成の期待は大きい。
■アンモシエラ(牝4、栗東・松永幹夫厩舎)
昨年のブルーバードCで重賞初制覇を飾り、京浜盃、羽田盃でともに2着と春のダート三冠路線で見せ場。秋には牝馬戦線へと移り、マリーンCは4着も、JBCレディスCは鞍上の好騎乗もあって4馬身差の完勝だった。クイーン賞ではオーサムリザルトに敗れ、フェブラリーSは牡馬相手に16着。リベンジを果たし、秋春ダート女王の座に輝いてみせる。
■テンカジョウ(牝4、栗東・岡田稲男厩舎)
時に37秒台をマークする鋭い末脚を武器に活躍し、昨年2月のデビューから通算8戦5勝、3着3回と馬券圏内を外したことがない。秋のマリーンCでは、続くJBCレディスCを制すアンモシエラを破り、重賞初制覇を飾った。その後も2戦連続で3着と健闘し、前走の兵庫女王盃では相手関係にも恵まれて2馬身差完勝。勢いに乗ってライバルとの再戦に挑む。
■サンオークレア(牝6、北海道・五十嵐冬樹厩舎)
JRAでは白星を飾れず、22年春に地方転入。これまでに北海道、川崎、高知で計14勝を挙げている。昨年は飛躍の一年となり、ヒダカソウCで初タイトルを手にすると、秋にはグランシャリオクイーンズも制覇。今年もレジーナディンヴェルノ賞で重賞3勝目を飾り、兵庫女王盃でも0.7秒差4着だった。当地のコース経験も豊富で、前走以上の結果を期待したい。
そのほかにも、トライアルを制したローリエフレイバー(牝4、大井・月岡健二厩舎)、4戦連続連対中のネバーモア(牝4、栗東・宮本博厩舎)などが出走を予定している。