写真はイメージです こんにちは、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地です。
筆者はLINE公式サービスにて計1万件以上のチャット恋愛相談を受けてきました。また知人経由で対面の相談を受けることも多く、性別・年齢問わずさまざまな方の恋のお悩みをうかがい、知見を深めているのです。
さて、今回はゲスな「いいとも合コン」を繰り返していたナンパ師・タクゾウさん(仮名・29歳)が、痛い目に遭ったエピソードをご紹介します。
※この記事は本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。
◆テレフォンショッキングを真似て合コン開催
フリーのカメラマンをしているタクゾウさんは、無類の女好きで経験人数300人超えというチャラ男。
そんな彼は「美容師女子フェチ」。たいていのヘアサロンの定休日が月曜か火曜のため、その前日である日曜夜と月曜夜は出来る限りクラブ(踊るほう)に通い、ナンパに精を出していたそうです。
「日曜夜と月曜夜にクラブ行くとけっこう美容師さんとの遭遇率は高いんですけど、でもやっぱり効率悪いな〜ってずっと考えてて。そこで思いついたのが『いいとも合コン』(笑)。『笑っていいとも!』のテレフォンショッキングって、芸能人が友達を紹介して、そのまた友達を紹介してっていう数珠繋ぎのトークコーナーだったじゃないですか。
その仕組みをパクって、関係を持った美容師Aちゃんに美容師合コン開いてもらって、そこに来たBちゃんと連絡先交換して口説いて、関係を持ったら今度はBちゃんに美容師合コン開いてもらって、そこに来たCちゃんを口説いて……っていう方法を編み出したんです」
◆チャラ男キャラは隠さずにむしろ出していく
タクゾウさんはその「いいとも合コン」によって、数珠繋ぎで知り合った美容師さんを1人、2人と口説いていって、5人目までたどり着いていたんだとか。
「ポイントは、最初からチャラ男キャラを隠さずにむしろガンガン出していくこと。口説いてる子が自分にガチ恋しちゃうと、その子に合コン開いてもらうのってムリじゃないですか。
なので、前提として“恋愛相手”じゃなくて“遊び相手”を探してるっていうスタンスを見せておいて、それでも受け入れてくれる美容師さんを狙っていくんです。その線引きをちゃんとしておくことで、お互いに割り切って楽しく関係を持てるんですよ」
◆チャラ男にガチ恋してしまった5人目の美容師
しかし、そんなタクゾウさんの計画を狂わせたのが、5人目の美容師・カンナさん(仮名・23歳)だったといいます。
カンナさんにもいつもどおり、ちゃんと割り切った遊びだと伝えていたつもりだったものの、一晩ベッドを共にした後に異変を察知。カンナさんは恋人同士のようなイチャイチャ・ラブラブを求めてくるようになったそうです。
「悪い予感が的中して、それからカンナは『タクゾウのこと大好きだよ』、『愛してるって言って?』、『私たち彼氏彼女だよね?』とか言い出すようになっちゃって……。カンナはけっこう恋愛依存体質だったみたいで、僕がちょっとつれない態度をすると嫉妬心剥き出しになっちゃったんです。
で、合コンを開いてカンナを連れてきた4人目の美容師さんがカンナから詰め寄られて、僕とベッドインしてることを言っちゃったらしく。
そこからカンナは数珠繋ぎしてた3人目、2人目、1人目の美容師さんも辿っていって、僕が『いいとも合コン』で美容師さんを喰いまくってたのがバレちゃったんですよね(苦笑)」
◆理解不能…同席していた男の正体は?
ようやく遊ばれていたと気付いたカンナさんは大激怒。タクゾウさんはファミレスに呼び出されたそうですが、そこにはカンナさんのほかに男性が一人待ち構えていたといいます。
「一瞬でヤンキー上がりだってわかる輩っぽいコワモテのオッサンでした。見た感じ40歳前後だったんで、歳の離れたお兄さんとか友達なのかなって思ったんです。でも違いました。いまでも本当にナゾで理解不能なんですけど、そのオッサン……カンナの旦那だったんです」
目の前で起きている出来事が呑み込めずにテンパってしまったというタクゾウさん。状況を整理してもらいましょう。
「結論から言うとカンナは既婚者で、知らぬ間に不倫しちゃってたみたい。まず、僕は不倫はめんどくさくてイヤなので、絶対に独身の子しか口説きません。
でも、まさか既婚者の子が来るとは思わないから、合コンをお願いするときにわざわざ独身限定なんて条件は言わなかったわけです。それでカンナも呼ばれたみたいなんですけど、それまで結婚してるなんて一度も聞いたことなかったんですよ」
◆自分の不倫を夫にバラした女の謎
タクゾウさんは、コワモテの夫からここでは書けないような暴言で脅され、慰謝料として30万円を支払うハメになったそうです。
「男友達からは美人局(つつもたせ)に引っかかったんだろってツッコまれるんですけど、関係を持ったあとのカンナのイチャイチャっぷりとか、遊びだって知ったときの激ギレぶりとかを思い返すと、どうしてもあれが演技だとは思えない。だからたぶん美人局ではなくて、本当に僕にガチ恋しちゃってたんですよ。
ただそうなるとカンナは自分から旦那に、『チャラ男に遊ばれた』ってチクッたことになりますよね。自分で自分の不倫を旦那にバラすって、どういう思考回路してるんだろって、いまでもマジでワケがわからないです」
――「いいとも合コン」が品性に欠けるゲスな所業であるという指摘はあるでしょうが、気づかぬうちに不倫をしてしまってコワモテ夫に脅されたという顛末は、タクゾウさんへの同情の余地は少々あるかもしれません。
<文/堺屋大地>
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。本連載意外に『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)、『女子SPA!』(扶桑社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は@SakaiyaDaichi