
パレスチナ自治区ガザを実効支配するハマスは、2025年5月12日、 拘束していたアメリカ国籍を持つイスラエル軍の兵士1人を解放。
約1年半ぶりに 家族との再会を果たしました。
ハマスとしては、トランプ氏の中東歴訪前にアメリカ国籍の人質を解放することで、トランプ氏に対し、停戦に向けたイスラエルへの働きかけを促す思惑もあったとみられますが…
イスラエル軍は人質解放の翌日、 ガザ南部の病院を空爆したのです。
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爆風が起き、一瞬、何も見えなくなった後、炎の上がった地面が陥没します。逃げ惑う人々の姿も…
トランプ氏の中東歴訪中にも、ガザ全土が攻撃され、13日〜15日の3日間だけで118人が死亡。
さらにイスラエル軍は、トランプ氏が中東歴訪を終えた16日には、軍事作戦のさらなる拡大を発表。17日までの2日間に少なくとも262人が死亡しました。
2か月以上続く封鎖 47万人「壊滅的飢餓」に陥る危険性も…また、イスラエルは2か月以上にわたって人道支援物資のガザへの搬入も阻止しており、ユニセフとWFPは、このまま封鎖が続けば、9月末までに47万人が「壊滅的飢餓」に陥る危険性があると発表しました。
「壊滅的飢餓」とは、 国連機関などが用いている「食糧安全保障」の5段階の指標で、 餓死の危険性が高まる最も深刻な状態です。
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ガザでは、現時点でも全人口210万人が、フェーズ3に相当する「急性食料不安」よりも 深刻な状態にあるとされています。