EL決勝は失意の結果に終わった [写真]=Getty Images マンチェスター・ユナイテッドに所属するポルトガル代表MFブルーノ・フェルナンデスが、今夏の移籍市場における自身の去就に言及した。イギリスメディア『スカイスポーツ』が21日、同選手のコメントを伝えている。
今シーズンのマンチェスター・ユナイテッドは開幕直後から低迷を続け、昨年10月にはエリック・テン・ハフ前監督の解任を決断。ルート・ファンニステルローイ氏(現:レスター監督)による暫定体制を経て、ルベン・アモリム監督に再建が託されたが、以降も調子が上向くことはなかった。プレミアリーグでは最終節を目前にして、まさかの16位に沈んでおり、クラブ史上最低順位を更新してシーズンを終えることが決まっている。
FAカップは5回戦、カラバオ・カップ(EFLカップ)は準々決勝で敗退。今季、唯一狙うことのできるタイトルだったヨーロッパリーグ(EL)も、21日に行われた決勝でトッテナムに0−1で敗れ、あと一歩のところでタイトルを逃した。この結果により、来季は11年ぶりにヨーロッパのカップ戦に出場しないシーズンとなることが決まった。
不本意なチームとは裏腹に、個人として気を吐いたのがB・フェルナンデス。今季もマンチェスター・ユナイテッドのキャプテンを託された背番号8は、ここまで行われた公式戦56試合のピッチに立ち、19ゴール19アシストと圧巻の数字を残していた。
前記のとおり、来季のマンチェスター・ユナイテッドは欧州のカップ戦に出場することないシーズンとなるが、フットボール面だけでなく、経済面でも小さくはないダメージを受けることとなる。現在、B・フェルナンデスにはサウジ・プロフェッショナルリーグ(SPL)のアル・ヒラルからの関心が報じられているが、来季のCL出場権を逃したことで、B・フェルナンデス売却によって収入を担保する可能性も指摘されている。
このような状況のなか、B・フェルナンデスは失意のEL決勝後、今夏の移籍市場における自身の去就に触れた。「クラブから『もう君は出ていく時だ』と言われない限り、僕はここにいると言い続けてきた。ここで多くのことを成し遂げ、再びクラブを黄金時代へと導きたい。いつの日か、クラブの判断によって、もしくは僕が別れの時だと感じて、ここを離れる日は来る。だが、僕の意思は変わらない。同じことを言い続けてきたし、約束は守るつもりだ」とマンチェスター・ユナイテッドへの愛情を宣言。自身のスタンスを明確にした一方で、次のように言葉も続け、クラブが売却の意思を明確にした場合、自身にできることはないとも付け加えた。
「クラブが経済的な判断をしなければならず、そのような理由で別れる時が来たと考えるなら、それはそれで仕方ないことだ。フットボールは時としてこういうものなのだから」
また、今回のEL敗退によって、今季途中より指揮を執るアモリム監督の進退も騒がれるようになってきた。B・フェルナンデスは同胞の指揮官について、「彼はこのクラブを変えるためのポジティブな行動をいくつも起こしてきた。監督が結果で評価されることは理解しているが、選手としてはそれ以上のものを見ている」と語り、アモリム監督は続投すべきとの意見を発した。
「このクラブに関わるすべての人々にとって、ポジティブさを取り戻すこと、トロフィーのために戦うこと、それもできる限り大きな大会のトロフィーのために戦うことが、重要であることはわかっているはずだ。僕ら選手は皆、彼が適任だということに同意している」
「監督の選定について、僕が口を出せることは絶対にないけれども、個人の意見という意味では、彼は適任だと思う。彼より優れた人物がこの職に就き、彼が担っている仕事をこなせるとは思えない。現状を受けて、理解し難いことも、認め難いことも承知している。それでも、僕はこのクラブを率いる適任者は彼だと思う」
「現状では結果が出ていないのだから、クラブとしては別の監督を連れてくる方が簡単な状況なのだろう。だが、他のチームメイトと同様に僕も繰り返すが、彼はこの仕事の適任者だ」
【ハイライト動画】EL決勝はマンUにとって失意の結果に