長澤まさみ(37)が13日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた主演映画「ドールハウス」(矢口史靖監督)初日舞台あいさつに登壇。劇中でアヤちゃん人形が登場するたびに起きるような、不可解な現象が相次ぐも、最初は驚きながらも涼しげな笑顔で乗り切った。
「ドールハウス」は、長澤が14年の映画「WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜」を手がけた矢口史靖監督(58)が書き下ろした、人形を軸に描いたミステリーにほれ込み、同作以来10年ぶりにタッグを組んだ。
劇中で演じた鈴木佳恵が、娘の芽衣を亡くして打ちひしがれた中、骨董(こっとう)市で芽衣そっくりのアヤちゃん人形を見つけ、元気を取り戻すも不可解な出来事に見舞われたように、この日の舞台あいさつは不可解現象が相次いだ。唐突に電気が消え、アイちゃん人形が“お色直し”で引っ込む度に、笑い声や走る音が場内に鳴り響いた。スクリーンには巨大なアイちゃん人形の顔が映し出され、客席にアイちゃん人形そっくりの観客3人が出現。俳優陣に「最近、ゾクッとしたことは?」と質問が飛ぶと、劇場中通路をアヤちゃん人形そっくりな女性が駆け抜けた。
最初は「ビックリしました」と驚いていた長澤だったが、途中からは笑いを抑えきれなかった。新たな娘・真衣を演じた池村碧彩(9)も、連続で現れるアヤちゃんに「ヤッホー」と声をかけた。
長澤にとって「ドールハウス」は、怖い要素のある作品に初めて主演した機会となった。「ゾクゾクする作品は初めてで、現場は怖い? と思ったら、意外と淡々と…。アヤちゃんを相手にすることが多く、しゃべっている気持ちになった。表情、豊かで受け止めてくれるようなシーン…あるよね?」と池村に呼びかけた。その上で「この物語の不思議なところで、自分で選んでいった道のはずなのに、正しいのか分からない、無限ループになった感覚もあって。撮影していくうちに、何が本当なのか? と思って演じた」と撮影を振り返った。
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世界3大ファンタスティック映画祭の1つ、ポルト映画祭(ポルトガル)でグランプリ「Best Film Award」を受賞したのに続き、ヨーロッパ最大のアジア映画祭、ウディネ・ファーイースト映画祭(イタリア)、香港映画祭(中国)の「KALEIDOSCOPE」部門で上映された。さらに上海映画祭(中国)での特別上映も、この日、発表された。長澤は「うれしいです。機会がないと(観客の)目に届かない。映画祭で、かかるのはとてもうれしい。映画館でしか味わえない」と喜んだ。
この日の舞台あいさつには、夫の忠彦を演じた瀬戸康史(37)、忠彦の母・敏子役の風吹ジュン(73)も登壇した。
◆「ドールハウス」5歳の娘・芽衣を亡くした鈴木佳恵(長澤まさみ)と夫の忠彦(瀬戸康史)。悲しみに暮れる佳恵は、骨董(こっとう)市で芽衣によく似た愛らしい人形「アヤ」をかわいがり、元気を取り戻してゆく。佳恵と忠彦の間に新たな娘・真衣が生まれると、夫婦は真衣をかわいがり、2人は人形に心を向けなくなる。やがて真衣が人形と遊ぶようになると、一家に変な出来事が次々と起こり始める。佳恵たちは人形を手放そうとするが、捨てても捨ててもなぜか人形は戻ってくる。
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