
政府・与党が実施を検討している国民一律2万円などの現金給付について、石破総理は「減税よりも遙かに効果的だ」と意義を強調しました。
自民党公約「現金給付2万円」子どもはプラス2万円出水麻衣キャスター:
石破総理が自民党の公約に掲げるように指示したという「現金給付の2万円の案」。
自民党公約の案だと、現金給付は1人あたり一律2万円。さらに、子どもがいる世帯や非課税世帯のおとなは、プラスで1人あたり月2万円です。
石破総理は、「決してバラマキではなく、本当に困っておられる方々に重点を置いた給付金」と主張しています。
この2万円はどこから来たのか。総務省の「家計調査」(2024年・総世帯)をもとに、番組でも試算してみました。
それによると、外食や酒の価格を除いた年間の食費は、1人あたり29万9364円です。消費税は、食品にかかる軽減税率8%で計算すると、2万2175円ということで、おそらくこういった数字が原案になっているのではないかということです。
給付案によりますと、松井ケムリさん家の場合、最近お子さんが生まれましたので、ご夫婦と第一子とを合わせて「2万円×3人分」。さらに、お子さんには「プラス2万円」になりますので、もし実施されれば、8万円が給付されるということになります。
いま物価高で家計が苦しい家も多い中、松井家の場合ですと8万円という金額。どう感じますか。
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令和ロマン 松井ケムリさん:
(8万円という金額は)もらったら嬉しい額です。
出水キャスター:
そんな中、注目したお値段が「食費が1人1日685円」です。
給付金の2万円を年間の食費にかかる消費税だと仮定した場合、年間の食費は約25万円になります。それを1年間365日で割ると、1日あたりの食費は685円分です。この金額を、給付金で補填するという計算になります。
高柳光希キャスター:
685円ということは1食あたり200円ちょっとということですから、少ないかなと思ってしまいます。
出水キャスター:
街に出て、この金額について聞いてきました。
30代
「全然足りないと思います。1日が食費700円なんてもう。いま物価も高いので」
60代
「全然お話にならない気がします。焼け石に水だと思います」
40代
「(給付金)もらえるだけありがたいと思わないとなと。お昼のお弁当とか売られていても、安くても500〜600円するわけだし。昼1食分?みたいな」
令和ロマン 松井ケムリさん:
自炊じゃないと厳しい金額かもしれないですね。
井上貴博キャスター:
最終的には有権者の皆さんの判断だと思うのですが、給付金の方がありがたいと思う人ももちろんいると思います。個人的には選挙のたびにお金が配られているということに、強烈な違和感があります。
(給付金は)税収の上振れ分から返しますという話ですけれど、それなら元々取らなければいいと思います。
他にも、返すとなると自治体に負担がかかるので、給与から天引きされている社会保険料を、同じ分差し引いてくれた方がよりシンプルだなとか。個人的にいろいろ感じてしまいます。
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出水キャスター:
野村総研のエグゼクティブアナリスト・木内英さんに意見を伺ったところ、「生活が圧迫されている人たちにターゲットをしぼった給付が適切」とのことでした。
木内さんの試算によりますと、自民党給付案の予算(税収の上振れ分)が、約3.3兆円ではないかということです。
「非課税世帯に対象をしぼれば、1世帯あたり20万円以上給付可能」になるので、(ターゲットをしぼった給付の方が)効果があるのではないか、というご意見です。
給付にしても、一律なのか、非課税世帯にしぼるのか。また、減税という案もあります。
令和ロマン 松井ケムリさん:
地方の自治体に負担がかかるというのもあるので、もしやるのならば、国から一括で管理できるようなシステムがあった方がいいだろうなとは思います。
井上キャスター:
非課税世帯に焦点をしぼりましょうと言っても、マイナンバーカードは100%普及していないので、それがまたできず、時間とお金がかかるという。どの道に行っても日本は遅れているというか…
令和ロマン 松井ケムリさん:
現金で配ることで即効性があるのはわかるのですが、なら前々から減税してくれた方が良かったという思いもあります。
出水キャスター:
いずれにせよ、生煮えのまま選挙に突入しないでほしいという気持ちはあります。
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<プロフィール>
松井ケムリさん
令和ロマン お笑い芸人
1993年生まれ 慶應義塾大学法学部卒業
M-1グランプリ2023・2024史上初連覇達成