
そうでなくても見る機会が減ってきているテレビだが、フジテレビ関連の報道でますますその“凋落”が話題になっている。
一人暮らしを始める若い世代にたずねると、テレビは買っていない、という人も多い。ほかに選択肢はいくらでもあるからだ。テレビ離れの実態と今後の可能性を解き明かす新書『テレビが終わる日』(今道琢也著、新潮社、税込み968円)が発売された。
かつてテレビは「メディアの覇者」といわれ、多くのメディアの中でも最も大きな影響力を持っていたが、“オワコン(終わったコンテンツ)”といわれるようなってからすでに久しい。録画やネット経由で見る人もいるが、総務省の行った調査結果などを元にした分析では、録画やネットの利用でその失地を回復することはかなり難しく、視聴時間の減少は若い層で特に際立っているという。
例えば2012年と23年を比べると、10代と20代の視聴時間は半分以下に激減しているのだそうだ。NHKで15年間アナウンサーを務めた著者が、さまざまなデータを突き合わせて、テレビが実際にどのくらい見られなくなっているか、その実情を明らかにし、今後テレビが生き残っていけるかどうかを、あらゆる角度から分析している。
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