映画『国宝』上海国際映画祭公式上映後に李相日監督が登壇 中国・上海で開催中の「第27回上海国際映画祭」(6月13日〜22日)のインターナショナル・パノラマ部門「カンヌ エクスプレス」に出品された映画『国宝』(公開中)が、現地時間6月18日、大光明電影院にて公式上映された。
【画像】吉沢亮、横浜流星、渡辺謙ほかメインキャストの場面写真 上映後には、李相日監督が登壇。「今回、上海でこの作品を上映できることには、特別な想いがあります」と述べ、映画制作の原点に触れた。
「学生時代にチェン・カイコー監督の『さらば、わが愛/覇王別姫』(1993年)を観た衝撃が忘れられず、いつか自分もこのような作品を作りたいという想いを抱きました。それがやがて、歌舞伎をテーマに映画を撮るという発想へとつながっていきました」と、作品に込めた想いを語った。
会場では観客とのQ&Aも実施され、「涙が出るほど感動した」と語る観客からキャスティングに関する質問も。吉沢亮と横浜流星を選んだ理由を問われた李監督は、「顔が美しいからです(笑)」とユーモアを交えて回答し、場内の笑いを誘った。
「喜久雄という人間を考えた時に、吉沢亮さんしか思い浮かばなかった。彼の中が見えないというか、いくら想像しても広い空間があいているような感じがしました。横浜流星さんはとても努力家。努力を惜しまない人で、歌舞伎俳優をどこまでも演じられると思いました」と答えた。
「カンヌ エクスプレス」は、カンヌ国際映画祭で上映された作品を、アジアでいち早く紹介する特別企画部門。今回、『国宝』のほかに、早川千絵監督の『ルノワール』、石川慶監督の『遠い山なみの光』も選出されている。