
本音と建前を少々誇張しつつ、笑いで包んだグッズ「裏がある京都人のいけずステッカー」が、第4回「鈴木三郎助全広連地域広告大賞」のチャレンジ部門賞に選ばれた。言いづらいことをやんわり伝える京都人の対人テクニックの本質をユーモアを交えて伝えると同時に、いけず文化の観光資源化を果たした点が評価された。
全日本広告連盟が主催。同連盟の理事長を務めた故鈴木三郎助さんの寄付を生かし、地域活性化に貢献した広告を顕彰している。
ステッカーを手がけた、「ない」(大阪市)と「CHAHANG」(チャーハン、京都市中京区)が受賞。扇子を扱う「大西常商店」(下京区)の大西里枝さん(35)がモデルを務め、ステッカーの一例では、表で「小っちゃい郵便受けしかおへんですんまへん。おおきに、はばかりさん。」と上品なたたずまいで建前を口にする。一方、裏返すと、ゆがめた表情で「しょーもないチラシいれんな 迷惑やねん。」と本音をさく裂させている。
京都の文化に着目して観光アイテムに昇華させた挑戦心が審査員の票を集めた。
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「ない」の岡シャニカマさん(30)は「大変光栄。老舗の伝統を背負いながら変顔に挑戦した大西さんの勇気あるチャレンジがあってこその賞。大西さんに心から感謝とおわびを申し上げます」とした。
(まいどなニュース/京都新聞・陰山 篤志)