阪急の座席指定サービス、登場からまもなく1年!ワンコインで利用できるプライベート空間…私鉄各社と比較

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2025年06月23日 12:20  まいどなニュース

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京都線の特急系種別に連結されている「PRiVACE」

2024年7月に、阪急京都線でスタートした座席指定サービス「PRiVACE」(プライベース)。登場から1年が経過しようとしています。たまに「PRiVACE」車内をのぞくと、利用客の姿が見え、利用者の間に定着したように思えます。ゴールデンオリーブ色の座席が注目されがちな「PRiVACE」ですが、実は料金設定にも特徴が見られます。

【写真】「PRiVACE」の追加料金は500円

特急、通勤特急、準特急に連結されている「PRiVACE」

「PRiVACE」は座席指定車両であり、京都線の特急、通勤特急、準特急に1両連結されています。車内はゴールデンオリーブ色のリクライニングシートが並び、プライベートを重視した座席設計になっています。乗車には普通運賃の他に500円の追加料金が必要です。

2025年6月現在、「PRiVACE」は全ての特急、通勤特急、準特急には連結していません。2025年3月に「PRiVACE」の運行本数が増え、1時間あたり3〜4本が「PRiVACE」連結列車になりました。

2025年中には、特急系車両10編成の全てに「PRiVACE」を設定し、1時間あたり4〜6本の頻度での運行になる予定です。

シンプルなワンコイン

先述したように、「PRiVACE」の乗車に必要な追加料金は500円です。これは均一であり、どこまで乗っても500円です。

同じく大阪〜京都間を走る京阪、JR西日本の座席指定車両の料金設定を見ていきましょう。京阪は特急や快速急行などに座席指定車両「プレミアムカー」を連結しています。「プレミアムカー」の乗車には「プレミアムカー券」が必要となり、料金は乗車区間によって異なります。淀屋橋〜大阪府内間が400円、淀屋橋〜京都府内間が500円です。

JR西日本は一部の新快速に有料座席サービス「Aシート」を連結しています。「Aシート」の乗車に必要な指定席券は840円ですが、チケットレスだと600円です。

このように、JRや京阪は乗車区間や購入方法により、追加料金の金額が異なります。

一方、「PRiVACE」に似たような料金システムを採用しているのが南海です。南海は一部座席指定の特急と全車座席指定の特急が存在します。前者は難波〜和歌山市・和歌山港を結ぶ特急「サザン」で、座席指定券は均一の520円です。後者では、特急「りんかん」「泉北ライナー」が均一の520円です。一方、特急「ラピート」「こうや」は乗車区間により、座席指定料金に差異が生じます。

関東は均一制だがクロスシート

関東大手私鉄における座席指定車両の追加料金は、均一制が多いです。たとえば、東急東横線・大井町線の有料座席指定サービス「Qシート」の追加料金は、500円均一です。京王が運行する座席指定列車「京王ライナー」の座席指定料金も、均一の410円です。

ただし、特急列車は別にして、関東大手私鉄の座席指定列車はリクライニングシートではなく、クロスシートが一般的です。

このようにリクライニングシートでありながら、完全な均一制の追加料金を採用する阪急「PRiVACE」は、大手私鉄の中で、ユニークな存在といえます。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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