

ミサトがなにも言わなくなったのは、ただ単に俺への期待がなくなっただけだったのです。「もうね、最近はあなたのことを、いないものと思って生活しているの。それなのに家族で推し活をしよう? 冗談じゃないわよ」

「ごめんなさい! 本当に反省してる!」「反省? そんなわけないじゃん。私に言われて焦って取り繕っているだけ。今までどんなに言っても変わらなかった。変わるチャンスはいくらでもあったのにね? だからもう……」

思ってもみなかった離婚話に、俺は頭の中が真っ白になってしまいました。今日はただミサトに推しの魅力を伝えようとしただけだったのに……。どうしてこんなことになってしまったのか……。
ちょうど息子の習い事のお迎え時間になったため、その日の話はそこでいったん終わりました。しかし離婚の決意は固かったようで、間もなくミサトは子どもたちを連れて実家に帰ってしまいました。こんなことになるなら、もっともっとミサトに寄り添うべきでした。せめて言われたことくらいやりつづけるべきでした。後悔先に立たずとは、このことなのでしょう。
【第11話】へ続く。
原案・ママスタ 脚本・煮たまご 作画・マメ美 編集・井伊テレ子
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