ママスタ個人情報が厳しくなった今の時代。幼稚園や小学校でも子どもの名前や顔がわかる写真について、広報誌やホームページ等に掲載するかどうかと許諾の連絡がくることもありますよね。そんななか先日、「許可なく人の子を撮影する親御さん」というタイトルでこんな投稿がありました。投稿者さんは先日のお子さんの卒園式で、とある保護者の行動が気になりました。
『100人くらい園児がいる幼稚園の卒園式で許可されていない（PTAの広報とかでもない）親御さんが、園児全員の撮影をしていた。連絡先を知っている親御さんから、私の子どもの卒業証書授与のワンショットが送られてきて発覚。私の旦那は立ち見で後ろから見ていたんだけど、「立ち見の前の席でずっと手を伸ばして撮影している親御さんがいて、わが子を撮影するのに邪魔だった」と。全員を撮影する目的って何？ 男性も全員撮影している人がいて、正直気持ち悪い。園には言ったけど、それを理解できる人とは思えない』
自分の子ども以外の他の園児たちも全員撮影していたというその保護者。その人が撮影した投稿者さんのお子さんの写真が、別の保護者から送られてきたことで判明したそうです。幼稚園側には伝えたそうですが、何の目的でわが子以外の子どもを撮影しているのかと気持ち悪く思ったと綴っていました。
どんな犯罪に使われるかわからないから気持ち悪い
『気持ち悪い。どこでどんな犯罪に使われるかわかったもんじゃないよ』
『うちの子のときもいた。全員撮影していて気持ち悪かった。カメラマンも雇っているし、卒アルもあるのに』
『ちょっと気持ち悪いよね。中学の入学式でも「撮ったよー」と声をかけられて画像を送られたんだけど、なんか嫌だった』
入学式や卒業式、運動会や発表会など、園や学校の行事で投稿者さんと同じような経験をしたことがあるママは少なくありませんでした。みなさんもわが子を含めて子ども全員を撮影する保護者を見たことがあるかもしれません。園や学校が雇っているオフィシャルのカメラマンでもないのに全員を撮影している保護者を見ると、その目的がわからないために不気味さや気持ち悪さを感じるのではないでしょうか。最近では技術の進歩で写真1枚だけでさまざまな写真や動画に加工されたり、悪用されたりすることも報じられています。ですから、「わが子の写真が犯罪に使われたらどうしよう」と不安になるのも当然のことです。
『うちの学校で、とある学年の保護者がダンスの様子をYouTubeとTikTokにあげて問題になっていたよ。すぐに気づかれて削除したようだけど、嫌だよね』
『うちの園はそういう人対策で、証書授与はその子どもの保護者だけが立って撮影していいとなっていた』
他の子どもを撮影した写真や動画をSNSやYouTubeなど、不特定多数の人が見られる場所にアップしてトラブルになったという事例もあるようです。行事の前には「撮影した写真や動画はSNS等に無断で投稿しないでください」という注意喚起が園や学校から伝えられることもありますが、その注意喚起を無視して投稿する保護者がいないとも限らないでしょう。園や学校側もできる限りの対策をしているものの、管理するには限界があります。最終的には個人の行動に委ねられてしまっている現状が見て取れました。
「いいカメラで撮ってあげるよ」という善意の可能性
『むしろいいことしてあげているという感覚なんだと思うよ。「いいカメラで上手く撮ってあげるよ！」という感じで。知り合いのお父さんでも正直やめてほしい。いつどこでどんな使われ方されるかわからないからね』
『「将来有名人になったときのことを考えて、貴重な映像を撮っておこう」と考えていそう』
『1人だけそういう人がいる。運動会で全種目動画を撮るの。謎過ぎて「何で全部撮るの？ 大変じゃない？」と聞いたら、「ママ友の子の成長も見たいからさー」と満面の笑みだった。 家族全員で動画鑑賞会をして、感想を言い合うのを想像したら怖過ぎる』
投稿者さんは「全員を撮影する目的って何？」と、撮影する保護者の目的や意図がわからずにママたちに尋ねていました。ママたちからは「悪意ではなく、むしろ善意でやっている可能性もある」といったコメントが寄せられています。カメラが趣味だったり、性能のいいカメラを持っていたりする保護者の一部は「みんなのいい写真を撮影してあげたい」「自分のカメラの腕や画質を見てもらいたい」という気持ちを持って、子ども全員を撮影している可能性も。投稿者さんは後日、別の保護者からその保護者が撮影したわが子の写真が送られてきたことから、その子ども全員を撮影した保護者は全員の保護者に送っているのではないでしょうか。また将来大きくなったときのための”お宝”として保管したり、家族で他の子どもの写真や動画を見て鑑賞会をしたりといった目的もあるのかもしれません。
その保護者との付き合いや、事前の断り次第では写真撮影は嬉しいよ
『その親御さんとの付き合い度じゃない？ そういう仲ならいいけど、ほぼ話したことがない人だとびっくりするかも』
『全員ではないけど、卒園証書をママに渡すシーンで、下のお子さんとパパが留守番でママだけ出席だったところは、勝手に写真撮った。「撮影後に送りますね」と声をかけて、式後の謝恩会で送った後にその場で写真分メモリを消したけど、いらんことしてしまったわ』
『ママ友が運動会で子どもの写真を撮ってくれていて、後で渡してくれたけどうれしかったよ。下のを子連れて大人私1人で写真があまり撮れなかったから、純粋に喜んだ』
一方で今回の件は、その保護者との関係性や状況によっても感じ方は大きく変わるのかもしれません。仲のいい保護者であれば信頼関係があって写真を悪用する心配がないため、「うちの子の写真も撮ってくれて送ってくれてありがとう！」という気持ちになるのではないでしょうか。しかし話したこともないような保護者であれば、後で送ってくれたとしても「どうしてうちの子の写真まで撮るの？」と不審に思ったり、「全員分の写真まで撮るなんて気持ち悪い」と感じたりするのかもしれませんね。
実際に仲のいいママ友がキレイなわが子の写真を送ってくれて、すごく嬉しかったという体験談も寄せられていました。いずれもママが1人で行事に参加していたり、写真撮影が難しかったりする状況のために、自分の代わりにいい写真を撮ってくれたというもの。また撮影前に「あとで送るから撮影しますね」「送ったらデータは削除しますね」などと断りを入れているのであれば、お互いに不快感もないでしょう。あくまでその保護者に渡す目的で善意のもと撮影していることがわかっているのであれば、投稿者さんは嫌な思いをしなかったのかもしれません。
今回の件は感じ方こそ人それぞれかもしれませんが、昨今の社会情勢を鑑みると、勝手な撮影を警戒するのは悪いことではないはず。投稿者さんもその全員を撮影していた保護者の目的や狙いが不健全なものではないことがわかれば、安心できたのではないでしょうか。
文・AKI 編集・有村実歩 イラスト・Ponko
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