<陸上:日本選手権>◇6日◇最終日◇東京・国立競技場◇女子1500メートル決勝
田中希実(25=ニューバランス)が女子1500メートルで4分04秒16をマークし初の6連覇を達成した。9月の世界選手権東京大会代表に内定した。4日の5000メートルでも内定を決めており、2種目で切符を獲得。4年連続で1500&5000メートルの「2冠」に輝いた。従来の1500メートルでの連覇は、田中と吉川美香(06〜10年)の「5」だったが、今大会の優勝で史上最長となった。
「1500mが動き出して5000mが動くと思っていたが、動かなかった。シーズンベストだったけど、日本記録を狙わないといけない。1人で日本記録を狙って、初めて世界で生き生きと戦える。胸を張れる記録ではない」
さらに「今季もまだ去年(パリ五輪)を引きずっているので、怖さもあるけど払拭したい。(世界選手権では)今回の日本選手権のように自分の味方となるような雰囲気の中、生き生きとした走りをしたい。6連覇をしたくらいでは、皆さん『おぉー』とはならない。アッと言わせるような走りをしたい」と意識高く語った。
4日に既に参加標準記録(14分50秒00)を突破している5000メートルで大会新記録の14分59秒04で4連覇を達成。5日の1500メートル予選でも全体トップタイムで決勝進出を決めた。酷暑の中での3日連続レースにも「暑さは走ってる最中は気にならない。かなりきついけど、そこを乗り越えてこそ、日本選手権を制することができたと言える」と予選後に話していた。
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昨年のパリオリンピック(五輪)では1500メートル、5000メートルともに決勝に残れなかった。海外勢と勝負する地力をつけるため、今季は1月から海外を転戦するなど実に21レースに出走した。新設されたグランドスラム・トラックにも日本勢で唯一参戦して3大会5レースに出場。5月のセイコーゴールデンGPでは1500メートル出場前に3000メートルのペースメーカーも務めた。4大会連続出場となる世界選手権で、この1年の成長を証明する決意だ。
◆世界選手権一般種目の代表選考 各種目の出場枠は最大3(女子やり投げは4)。パリ五輪入賞者で日本人最上位者は、1月1日から日本選手権までに参加標準記録を突破すれば内定。日本選手権で3位以内となった上で8月24日までに参加標準を突破すれば、代表に大きく近づく。開催国枠もあり、参加標準や世界ランキングなどの選考条件を満たした選手が1人もいない種目に適用。すでに男女マラソン、同競歩代表は決定している。
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