学校での運動(イメージ) 学校時代に部活動やクラブで運動経験のある人は、そうでない人に比べて成人後の運動能力が高く、スポーツ習慣も維持していることが12日、スポーツ庁の2024年度「体力・運動能力調査」で分かった。特に20、30代は、学校時代の運動経験の有無で大きな差が生じ、上の世代になるほど徐々に差が縮まる傾向が見られた。
調査は昨年5〜10月、全国の6〜79歳を対象に実施。握力や上体起こしなどの種目で調査し、計5万9444人分のデータを集計した。
20歳以上で、中学から大学までに運動部やクラブで活動経験がある人は、ない人より各種目の合計点(60点満点)が高くなる傾向にあり、男性は最大8.5点(20代前半)、女性では同6.4点(20代後半)の差が出た。上の世代になるほどこの差は縮まったが、50代男女で2.5点以上の差が見られた。
特にこの差が大きかった20、30代を抽出し、現在のスポーツ実施率(週1日以上スポーツをしている割合)を調べると、運動部などにいた人は50.5%だったが、そうでない人は33.0%だった。
直近10年間の体力・運動能力の変化を世代別で比べると、6〜19歳では男性に合計点の低下傾向が見られた。20〜64歳は全体的に横ばいだったが、30、40代女性はほとんどの種目で低下傾向が見られた。65〜79歳は、男女とも横ばいだった。