クマ被害防止のための協定を締結した秋田県の鈴木健太知事(左)と陸上自衛隊第9師団長の松永康則陸将=5日午前、秋田県庁 陸上自衛隊は5日、クマ被害が深刻な秋田県に部隊を派遣し、捕獲用の箱わな輸送などの後方支援を行うため、同県との間で活動内容や役割分担を定めた協定を締結した。午後にも鹿角市で活動を開始し、6日以降も順次、北秋田市や大館市、八峰町など県が求めた地域へ範囲を拡大する。
協定の期間は30日までで、陸自秋田駐屯地(秋田市)の第21普通科連隊が対応に当たる。協定などによると、箱わなの運搬や設置、クマがわなにかかっているかの見回りのほか、捕獲後に殺処分したクマの運搬などを担う。安全確保のため、隊員にはクマスプレーなどを携行させ、活動には猟友会メンバーが同行するという。
陸自の小銃ではクマに対応できないことなどから、武器を用いた駆除は行わない方針。

秋田県と陸上自衛隊のクマ被害防止のための活動内容や役割分担を定めた協定の締結式で、あいさつする秋田県の鈴木健太知事(左)=5日午前、秋田県庁