個人投資家・桐谷さんが「米国株」より「優待のある日本株」を買う理由

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2024年09月06日 12:21  All About

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悠々自適な株主優待ライフを送り、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)でも人気の個人投資家・桐谷広人さん。今回は、株価の大暴落があっても、日本の優待株に投資する理由などをお聞きしました。
1000銘柄以上の優待株に投資し、悠々自適な株主優待ライフを送っている個人投資家の桐谷広人さん。最近では米国株や全世界株といった外国株への投資が注目を集めていますが、桐谷さんは「優待のある日本株に投資するのが一番安全で確実だ」と言います。なぜ桐谷さんは、外国株より日本の優待株を選ぶのでしょうか。

今は外国株より優待のある日本株に投資を

――新NISAが始まって米国株や全世界株に投資する人が増えていますが、桐谷さんは外国株に積極的に投資することについて、どう思われますか?

桐谷さん:今は円安の時期なので、米国株に投資するタイミングではないと思っています。ですので、“米国株に投資をした方がいいですか?”というような質問を受けたら、“今はやらない方がいいですよ”と答えています。

少し前に、1ドルが160円くらいになっていましたが、仮にその時、米国株に投資して利益が出たとしましょう。しかし、今後円高が進み、もし10年前と同様の1ドル100円くらいに戻ってしまったら、投資で得た利益が吹っ飛んでしまうわけです。ですので、円安の時に外国株に投資すべきではないと思います。

今は、優待のある日本株に投資するのが一番安全で、利回りも高くて良いのではないでしょうか。株主優待制度は日本独自のもので、上場企業が3900社ぐらいあるうちの4割弱(1500社ぐらい)が株主優待を実施しています。やはり、“配当をもらいながら、優待ももらえる”というのが、優待株の魅力的なところです。

暴落あっても株式市場は成長し続ける

――8月初旬のような株価の大暴落があると、日本株に投資することを躊躇する人も多いと思うのですが……。

桐谷さん:2024年5月時点で日本は、実質賃金が過去最長の26カ月連続のマイナスとなりました。さらに去年、家計の消費支出のうち食費が占める割合を示すエンゲル係数が、43年ぶりの高値を記録したのです。エンゲル係数は高いほど、暮らしが大変ということになりますね。

一方、一昨年の8月3日の日経新聞の朝刊に、日本で株式市場が誕生したときから、上場している銘柄を追跡調査したところ、2年前(2022年)の段階で日本株の株価は、平均して584万倍になっていると記されていました。今ですと、それ以上になっているのではないでしょうか。

こういったデータを見てみると、物価や賃金が上昇するよりも、はるかに株価は上がっていることがわかります。ですので、勤勉に働くのも大事ですけれども、蓄えたお金があったら、株式市場に投資をした方がいいと思いますね。株は2万円ぐらいで、100株買えるような銘柄がたくさんありますから。

ただし、個別株を買う場合は分散投資が必要です。複数の異なる業種やセクターの株を分散して買っておけば、仮に1つの企業の株価が下落した場合でも、他の企業の株価が安定または上昇することで、トータルではプラスになっていくことが多いです。

教えてくれたのは……桐谷広人さん

将棋棋士・投資家。日本テレビ系バラエティ番組『月曜から夜ふかし』に出演し、現金を使わない「株主優待生活」が話題になった。現在はテレビや講演会、雑誌などで幅広く活躍。『日経マネー』(日経BPマーケティング)、『ダイヤモンドZAi(ザイ)』(ダイヤモンド社)で連載中。

※紹介している内容は、2024年8月1日に収録した動画から、一部抜粋して編集したものになります
(文:All About 編集部)

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  • 円高円安っていう話になるけどバブル世代が定年退職するから普通に上がると思うけどな。
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