
兵庫県・斎藤知事の告発文書をめぐる問題。19日、県の第三者委員会は報告書を提出し“10の行為”を「パワハラ」と認定。さらに、元県民局長の告発文書は通報者の保護が求められる公益通報の要件を満たしていて、知事が指示した「告発者さがし」を「違法」と結論づけました。こうしたなか、報告書提出から一夜が明け、20日、知事は取材に応じ、「まだ全てに目を通していない」と話しました。
【写真で見る】10件の行為をパワハラと認定した第三者委員会の報告書
「まだ全てには目を通せてない」告発者探しは“違法”などとした第三者委員会の報告を受け、兵庫県の斎藤元彦知事は3月19日、「内容をしっかり精査させていただきたいと考える。これから精査させていただくことが大事だと思う」と、精査すると繰り返し強調していました。
20日、斎藤知事は兵庫県内でのイベントに出席した後、報道陣の取材に応じました。
Q.報告書は確認したか?
兵庫県 斎藤元彦 知事
「きのう夕方でしたので、まだ全てには目を通せてない。やはり内容が多岐にわたって、法律的な問題とかもあるので、いつまでにというのはちょっとあれですけど、しっかり時間をかけて、見させていただくことが大事だと思う」
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まだ読み終えていない、としました。
また、自らの進退について問われると、職務を全うする考えを明らかにしました。
斎藤知事
「反省すべきところは反省して、改めるべきところは改めて、そのうえで来年度予算案の成立を含めて、県政をしっかり前に進めていくことが私の果たすべき責任だと思っている」
19日、斎藤知事自らが立ち上げた第三者委員会は報告書を提出し、「付箋を投げて𠮟責」、「夜間・休日のチャットでの業務指示」など、斎藤知事の10件の行為について、パワハラと認定しました。
斎藤知事(2024年3月)
「うそ八百を含めて文書を作って流すという行為は、公務員として失格」
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斎藤氏をめぐる内部告発について、自ら“告発者探し”を指示して特定し、懲戒処分を科したことは違法だと断じ、「違法の可能性が高い」とした百条委員会より、踏み込んだ判断を示しました。
元裁判官の第三者委員会の委員長は…
第三者委員会 藤本久俊 委員長(19日)
「我々はこれがスタンダードな考えだくらいに思っている。(知事には)すぐに反論するとか、すぐに判断しないでいただきたい。ゆっくり報告書を読んで『違う意見もあるかもしれない』『取り入れるところは取り入れよう』、そんな姿勢を持っていただけたら」
しかし、この直後に取材に応じた斎藤知事は、元局長の告発について「誹謗中傷性の高い文書だったとは考える」と話しました。
そして、20日も…
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斎藤知事(20日)
「まず読ませていただいてどうするかと、今のところの考えとしては、これまで会見で申し上げたのが今の考え」
報告書の精査は、いつ終わるのでしょうか。