
ポイントは、年号と状態の良さにあります。
昭和61年の10円玉には前期と後期の2タイプがある
今回オークションで落札されたのは昭和61年の10円玉です。コイン鑑定機関であるPCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)により「MS66RD」の評価を得ています。コインの鑑定では一般的に70段階で評価され、65以上が完全未使用レベルとなります。今回の10円玉は66評価で、かつ“RD”となっています。RD評価とは、もともとの銅の赤い光沢色がコイン全体の95%以上を占めている場合につけられます。通常、10円玉は使用するほど光沢色は薄れ、茶色っぽくなっていきますが、未使用かつ保存状態が良ければ光沢色を保ち続けます。
今回落札された逸品は、完全未使用評価で、かつRD評価のため、ほぼ出来立ての時と変わらないほどの状態を保っている、完璧に近い状態といってよいでしょう。これが高評価につながったわけです。
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完全未使用かつRD評価であり、昭和61年後期タイプであることという、この2点が高額落札のポイントといえるのです。
価格は上昇傾向にある
実は以前のオークションでも、同評価の昭和61年後期の10円玉が落札されたことがあります。例えば、第33回銀座コインオークションで落札されたときは33万円(手数料込みで36万3000円)でした。それと比べると今回の10円玉はほぼ倍に近いといってもいいほどの価格上昇となっています。PCGSでは昭和61年の10円玉について前期・後期の区別がされていないため、後期でグレードの高いものがどれくらいあるのかははっきり分からないものの、同じ昭和61年の10円玉でRDの最高評価は67となっています。
2026年6月時点で67評価は12枚。仮にその12枚に後期タイプのものがあれば、価格は66RDの倍になるのではないかと思われます。つまり、100万円超えが期待できます。
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グレードが1つ異なるだけで価格は大きく異なるのがコインの世界です。もしかしたらこうしたレアな現代コインはオークションなどで今のうちに入手しておいたほうがいいかもしれませんね。
<参考>
第128回入札誌「銀座」 Lot番号:462 10円青銅貨 昭和61年 後期 PCGS(MS66RD) | UNC+
伊藤 亮太プロフィール
慶應義塾大学大学院商学研究科修了。一般社団法人資産運用総合研究所代表理事。ファイナンシャルプランナーとして、家計・保険等の相談、執筆、講演、大学講師を主軸に活動。大学院時代の専門は社会保障で、経済・金融に関する解説も得意。コイン収集マニアの一面も。(文:伊藤 亮太(株式・ファイナンシャルプランナーガイド))

