メルセデスAMG、各所を大幅リファインした新型メルセデスAMG GT3を公開。2019年末から販売

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2019年06月21日 22:21  AUTOSPORT web

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ニュルブルクリンクで公開された新型メルセデスAMG GT3。下方まで大きく開いたフロントグリルが印象的。
メルセデスAMGは6月21日、ADAC・トタル24時間レースが開催されているニュルブルクリンクで、大きな成功を収めたメルセデスAMG GT3の各部を改良した新型モデルを公開した。2019年末からデリバリーがスタートし、2020年から各カスタマーチームでトラックデビューを果たすことになる。

 その優れたトータルバランス、整備性の高さ、サービスの充実度など、世界中のGT3カスタマーチームから高い評価を受けるメルセデスAMG GT3が新たに生まれ変わることになった。21日、ニュルブルクリンク24時間開催中のパドックにあるパブリックスペースで公開された新型メルセデスAMG GT3は、よりユーザーフレンドリーを意識するものとなった。

 現行マシンがすでに130台もの販売を誇っているメルセデスAMG GT3だが、最も重点が置かれたのはランニングコストの抑制だという。いまやGT3カーのコストは高騰しており、GT4への移行を検討するチームも多いが、エンジンのマイレージを伸ばすことや、フロントグリルの改良によって、ラジエターなどの保護を進め、チームに余計な出費を強いないようにされているという。

 また、フロントスプリッターやリヤウイングなどをよりクイックにアジャストできるような機構が設けられているほか、ユニークなのは自動で車体データを採集できるシステム。これにより、エンジニアはデータを整理する必要がなく、大幅な時間削減に繋がるとしている。さらに、ピットストップ時にジャッキダウンとともにエンジンが自動でスタートするシステムを装備している。

 パフォーマンス面では、ブレーキ、トラクションのシステムがリファインされ、ABSはより現代のレーシングタイヤに合わせたセットが可能になるほか、トラクションコントロールも改良されている。ドライバーの安全性についても最新のものが採用され、コクピットは人間工学を意識し、ドリンクシステムなども改良を受けている。

 新型の外観で目立つのはフロントグリル。下方に大きく拡大され、これまでのものとは大きく変わるマスクとなった。またフリック部分、さらにフロントディフューザーも改良されている。また、リヤのエプロンなども改良され、空力面で向上を受けている。さらにヘッドライト、リヤライトのイメージもこれまでのものから変わった。

 全体的にチーム、ドライバーに向けたサービス向上に重点が置かれている印象の新型メルセデスAMG GT3は、今後開発が行われ2019年末からデリバリーが開始される予定だという。

新型メルセデスAMG GT3 スペック
エンジン:AMG製6.3リッターV8自然吸気
トランスミッション:AMG製6速シーケンシャル コンペティションギヤボックス
電装系:マルチアジャストメントABS/AMGトラクションコントロール
ホイール/タイヤ:AMG鍛造アロイ18インチ 前325/680-18 後325/705-18
ブレーキ:フロント390mm/リヤ355mm
サスペンション:前後ダブルウィッシュボーン 調整式コンペティションダンパー、アンチロールバー
重量:<1285kg(BoPによる)
燃料タンク:120リッター コンペティションセーフティタンク
全長:4,746mm
全幅:2,049mm
全高:1,238mm
価格:399000ユーロ(約4854万円)※スプリントスペック

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