「下位のメンバーを少しでも食うことが目標」と前戦からJuju担当の星エンジニア。後半戦に向け“大きな課題”も

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2024年08月23日 21:20  AUTOSPORT web

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星学文エンジニアらとともにコース下見を行うJuju(TGM Grand Prix)
 今週末の8月24〜25日、モビリティリゾートもてぎで開催される全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦。今季ルーキーイヤーを戦うJuju(TGM GrandPrix)は、前回の第4戦から担当エンジニアが変更となり、スーパーGTではSTANLEY CIVIC TYPE R-GTを担当する星学文氏が、新たにJujuとコンビを組んでいる。

 ふたりはすでに7月、富士スピードウェイでの第4戦でともに戦っており、結果的には最下位でレースを終えたが、内容面ではポジティブな部分もあったようだ。第5戦を前にした搬入日のもてぎで、星エンジニアから見たJujuの現状と課題を聞いた。

■どれだけ「タイヤを使い切る」か

 シーズン前半は、隣の55号車担当だった星エンジニア。そのため、Juju側に直接関与することはなく、前回が一緒に組んでレースをする最初の機会となった。

「負けん気は強いですね」とJujuの印象を語る星エンジニア。

「この前は順調でしたけど、開幕戦の時とかは隣(55号車)で作業していて、『どうやったら良くなるのか?』というところを突き詰めようとしている姿は見ていました。多分、どんな状況でも『ひとつでも(前のドライバーを)食おう』という勢いがないドライバーは、何をやってもダメだと思います。そういう意味ではSFで戦っている他のドライバーと変わらず、高いモチベーションと『何がなんでも上に行く』という気持ちを持っています」

 また、第4戦富士大会については、このように振り返った。

「前回は、ドライバーなりの課題と車両なりの課題をちょっと詰められたのかなと思います。順位だけ見ると変わらないので『いまいちなのかな』と思われるかもしれませんけど、ドライバー的にも、チーム的にも、ちょっとは前進できたのかなと思います」

 決勝ではピットストップ時に大きくタイムロスしてしまったが、前半スティントでは三宅淳詞(ThreeBond Racing)に対して2〜3秒のギャップを維持しながら周回を重ねた。

「決勝ではタイヤ交換でミスしてしまったので、狙いどおりにいかないところはありました。ピットアウト後に(ピットストップ前の)坪井(翔)選手が来て周回遅れにされちゃいましたけど、ピット作業でミスをしていなければ、ずっとクリアで走れていたと思います。そこは狙いどおりかなと。決勝ペースは良くなってきているのかなと思います」と星エンジニアも手応えを感じている様子だ。

「冗談抜きに、下位のメンバーを少しでも食うことを目標にしてやっていますし、今回もそこをターゲットにしています。この前は結果には表れなかったですけど、自分たちの中ではベストなレースができたのかなと思います」と、4レースを経験して、さらに上を目指そうという雰囲気が高まっていることが感じられた。

 とはいえ、満足のいく状態ではなく、課題があることも事実。そこについて星エンジニアは「まずは一発のタイムを出すというのが大きな課題かなと捉えています」と語る。

「そのためにはタイヤをどれだけ使い切れるかがポイントになるのではないかなと思います。それをどうやったら使えるかというのを、ドライバーと一緒に話し合いながら、『(タイヤを使い切るのに)どういうセットアップにした方が良いのか?』『でも、SF23でここは外したくない。その中でどうするのか?』という話が少しずつできてきているので、そこを作り上げていく感じです」

 今回は、シーズン一番の暑さと高い湿度の中でレースを戦うことになる。加えて、Jujuにとっては初経験のコースで、これまでとは異なりストップ&ゴーのキャラクターを持つコース。それをどう攻略して、ライバルにどこまで近づくのかが、今回の注目ポイントとなりそうだ。

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