台風10号　中国地方への最接近31日午前にかけて　速度遅く大雨・暴風長引く

中国地方は西側の地域を中心に台風10号の強風域に入っています。山口県では30日午後にかけて線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。また、台風はこの後も速度が遅く、中国地方への影響が長引く見込みです。

●中国地方への最接近は31日午前にかけて　影響長引く

29日15時現在、台風10号は勢力を弱めて、長崎県の雲仙市付近を自転車並みの速さで北寄りに進んでいます。
中国地方は山口県、広島県、島根県の全域、岡山県の西部が風速15メートル以上の強風域に入っています。
このあと、進路を東寄りに変えて、明日30日朝には大分県付近へ進むでしょう。その後31日には四国付近を東寄りに進む見込みです。

最接近は、山口県は明日30日昼前、広島県や島根県は30日夜のはじめ頃から31日午前中、岡山県や鳥取県は31日午前中となるでしょう。

●暴風・大雨・高潮の警戒期間

台風の接近に伴い、中国地方は断続的に雨が降る見込みです。局地的に雷を伴い非常に激しい雨や激しい雨が降るでしょう。
中国地方は、台風周辺の暖かく湿った空気が流れ込みやすい山口県で
明日30日の午後にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性があります。
土砂災害や河川の増水や氾濫、低い土地の浸水に警戒してください。
災害の危険度が高い場所にお住いの方は、明るいうちに安全な場所へ移動してください。

風速は陸上で20メートル、最大瞬間風速は、陸上で35メートルが予想されています。
これは、何かにつかまらないと立っていられないくらいで、看板が落下、飛散する可能性があります。車は通常の速度で運転するのが困難になります。
暴風による倒木、飛来物で停電の可能性があります。
また、懐中電灯の置き場所や、点くかどうかも確認しておきましょう。
エアコンも使用できなくなる可能性があります。締め切った室内は蒸し暑くなるため、熱中症に警戒が必要です。喉が渇く前に水分を補給できるように、準備しておいてください。

●各地の満潮時刻

高潮と河川の増水が重なると、河口に近い所では氾濫発生の危険性が更に高まります。
暴風や強風により越波が起こる可能性もあるため、沿岸部や河口部、増水した河川など、危ない場所へは近づかないようにしてください。