<ワーママへの嫌味>「動画見せて、今のママはだめよねぇ」本当にそう?育児事情いま・むかし

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2024年11月02日 09:30  ママスタセレクト

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唐突な質問ですが、たとえば5、60年くらい前のいわゆる昭和の育児と現代の育児、どちらか好きなほうを選んで子育てしろと言われたら、あなたはどちらを選びますか? ママスタコミュニティにはこんなトピックが登場して……。
『買い物をしていて、2歳くらいの子にスマホを見せながら急いでいる様子のママを見かけた。そしたらおばあちゃん2人が聞こえよがしに「今のママはねぇ、動画見せて楽したいのよ。だめねぇ」って。昔の人も今の人も頑張ってる、で良くないか!? うちは核家族で仕事復帰まで頑張ったから悔しくて。今のママのほうが仕事もして有能ですけど? 育児家事しかしてないって下に見てしまう。あなたがもし言われたら、何て言い返す?』
30代の投稿者さんは、嫌味を囁かれたママのオフィスカジュアルらしい服装から彼女を働くママだと推測、昔の自分と重ねて、唇を噛む思いになったと話します。昭和の時代から現代にかけては、核家族化が進み、働くママが増え、便利家電や育児グッズが次々と生まれ、スマホが普及し……昔と今を比較すると、育児を取り巻く環境は大きく変化したはずです。トピックを多角的に眺めたママたちの意見をさっそく聞いていきましょう。

ギャフンと言わせたい!ママたちの反撃フレーズ



「何て返す?」と問いかけた投稿者さん。現実問題として突然の嫌味な発言にすぐさま反応できるか否かはさておき……少なくとも毒づきたくなる感情は湧いてくるものでしょう。まずはママたちの痛快で説得力ある言い返し術のご紹介です。
『今の年寄りは楽ばっかり。昔のように山でイノシシ捕って、畑で野菜作らないんですか?』
囁いた嫌味が自分たちに返ってくるよう仕向ける戦法、きっとぐうの音も出ないはずです。
『苦労が美徳みたいになってるのが分からん。「楽だと楽しいですよー」って返す』
きっと一定数の人々が持っているであろう価値観にメスを入れるような、ハッとさせられる声ですね。決して容易い道ではない育児は、ママから余裕を奪いがち。子どもの心身の健康を守るというポイントさえ押さえておけば、「楽」は余裕を生み、ママが育児に前向きになれる非常に意義深い裏技のひとつではないでしょうか?

ママたちが考える育児 いま・むかし


今回のトピックではママたちが今の育児を見つめ、ひと昔前の育児に思いを馳せ、双方を比較して……興味深い声が届きました。

昔のここが羨ましい!「今の育児は大変」派のママたち

『言っちゃ悪いけど、昔は家事と育児だけしていれば良かったけど、今は働くママが多くて大変』
『私の祖母は「今のお母さんは忙しすぎる。昔は一緒に住んでたじいちゃん、ばあちゃんや近所の子が面倒を見てくれた」って言うよ』
『きつめに叱れば虐待を疑われ、叱らなければ「叱らない育児、迷惑」とネットで叩かれる』
仕事と家庭の両立。核家族での育児やワンオペでの育児。ときに親に厳しいまなざしを向ける世間とネット上の顔も見えない人々。現代特有の育児の厄介さはたしかに存在するでしょう。現代の育児は以前ほど外に開けておらず内に閉じがちで、「自己責任」の度合いが強く、その点で窮屈さを覚えるママもいるかもしれませんね。

昔のお母さんを尊敬!「昔の育児は大変」派のママたち

『おばあちゃん世代は戦争や戦後を経験した人もいて、私は尊敬する。貧しさを生き抜いて育児するって相当だと思う』
『今は便利な家電を駆使できるのはたしか。祖母は布オムツを冬でも水で手洗いして、それだけでも辛かったと。食事も離乳食も完全に手作り。プラス嫁姑関係に近所付き合い……』
『昔は結婚しなければ後ろ指さされ、妊娠できなかったら嫁のせい、義親に奴隷のように扱われることも。仕事をしたくとも「家をほったらかし」と囁かれる。どちらかを選ぶなら私は絶対に現代』
貧しい世の中。家事の多くを人の手でやらざるを得なかった不便な生活。姑やご近所など濃厚な人間関係ゆえに生まれる苦悩。性別によって固定された役割分担や男尊女卑。現代人として聞いていると、こちらはこちらで大変息苦しいものですね。

昔と今を比べた意見を総合的に見ると、やはり着地点はこの形しかないのではないでしょうか?
『大変さの質やベクトルが全く違うよね。不毛で悲しいけなし合いはなくなってほしい』

価値観の壁は巨大。相手の軸を受け入れることの意味


悲しいけなし合いが起こるのはなぜ? トピックをいっそう深堀する意見も登場して……。
『投稿者さんは「今のママの方が有能」「下に見てしまう」と言ったけれど、相手からしたら働きながら育児してる方が下なんだと思う』
『働きながら育児をするのが素晴らしい、みたいな考え方は現代の価値観のはずだよ。昔は家計が苦しいから働くって感じで、仕事をしてる母親は家を蔑ろにしてる悪妻って言われることもあったわけで。今の価値観でジャッジするのは違う』
こうした意見を受けた投稿者さん、以下のようなコメントを残しました。
『おばあちゃんたちは母や妻という役割で生きてきて、きっとそれが自分の軸で自信なんだね。私は経済的に余裕があろうとなかろうと仕事はしていたい。自分を含め、みんな自分がやってきたことを正しいと思いたいのかな? って今回思ったよ』
その時代が推す価値観は、やはりそこで息をして暮らしているからこそ、その人のものとなり得るのでしょう。その時代の主流の価値観はお互い頭で分かった気になっても、心からの納得感を得るのはたやすいことではないと気付かされる意見ですね。

時代を懸命に生きる姿は、ただただ尊い



昔の育児をしてきた人が今の育児事情を見ると、「スマホがない時代に自分は苦労したのに」という不公平感や嫉妬心が生まれることもあるのでしょう。自らの苦労を軽んじられるような、誇りを砕かれるような思いなのかもしれません。苦労に対処すること自体はリスペクトされるべきものですし、「自分はこうだったのに」という不服な思いは人間らしい感情でもあるでしょう。ただ、冒頭の「おばあちゃん2人」が思わず嫌味を口走ってしまう姿は「残念感」が否めず、昭和の時代を見事生き抜いたはずの2人へのリスペクトも薄まってしまいますね。その時代やその状況を奮闘して生き抜いた誇りが確かなものならば、次の世代の奮闘ぶりにも拍手を送ろうという気概が湧きそうです。自らの奮闘ぶりの尊さを下げないためにも、年長者としてのスマートで品性あるふるまいは大切なのだと思えるトピックでした。

最後は、残念な嫌味をものともしない潔さとポジティブさで、ママたちから支持を得たこのコメントで締めることといたします。
『時代や状況に対応して頑張る人は、みんな素晴らしいのよ!』
文・みちはら宵子 編集・きなこ イラスト・マメ美

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