ロッテの石垣島春季キャンプ第2クール2日目の8日、前日に続きライブBPが行われた。
ショートのレギュラーを目指す3年目の友杉篤輝は左の育成・秋山正雲からセンター前とレフト前に安打性の当たりを2本放った。「久しぶりだったので伺いながらですけど、結果いい打球がいったので、それはすごいよかったのかなと思います」と振り返り、「センターの方が個人的には良い感覚で打てたので、練習でやっていることを結果気にせずやっていこうと思ってやっていた。それはよかったのかなと思います」と続けた。
友杉の右打席に立った時の背中が昨季に比べて大きくなり、取材をしていても正面から見た時に体が厚くなった印象を受けた。友杉本人に確認すると、「4、5キロくらい増えているので、少し大きくなったかなと思います」とのこと。「ウエイトトレーニングしたりバットを振ったりしていたら筋肉量も増えて、たくさん練習したら体重が増えました」。体重は昨季シーズン中、71、2キロだったが、現在は体重75、6キロ前後。現在の体重をキープしていきたいか訊くと、「そうですね。あとは走塁のタイムを見ながら考えたいなと思います」と自身の考えを述べた。
二遊間どちらかのポジションでレギュラー奪取を狙う小川龍成は、田中楓基から昨季から継続して取り組んでいる逆方向(レフト前)に安打。理想の打撃だったか質問すると、「イメージしていた打球が打てたかなと思います」と話した。
小川は田中楓基から2本安打を放ったが、ライブBPを通してイメージした打撃ができたのだろうかーー。「微調整は今後色々必要になってくると思うんですけど、タイミングもある程度しっかりとれてスイングもできていたので、初めてピッチャーを見た中ではよかったかなと思います」。
この日も愛斗、山本大斗、松川虎生らとともに、全体練習が終わった後も、黙々と室内練習場で打ち込んだ。全体練習後の打撃練習、守備練習の時間について小川は「正しい練習を多くすればするほど技術的にはアップすると思うので、そう言った意識で量はすごい大事なのかなと思いますし、あとはその中で質を求めてバッティング練習は自分の中でスイングの軌道だったり色々試しているところがあるので、そこは染み付くには量が必要だと思います。量をこなしてしっかり体に染み付くように時間を作ってやっています」と、練習する時間がたくさんある今だからこそ、しっかりと振り込んでいく。
第1クール最終日に「バットでアピールしていきたい」と話していた寺地隆成は、この日のライブBPでの打席内容に「まだまだかなと感じていて、真っ直ぐに刺されないように手で探り探りになって、手で合わせにいこうとしていた部分があったので、ここから修正していきたいと思います」と反省。田中楓基からセンター前に安打性の当たりを1本放ったが、そこも満足していないのだろうかーー。「そうですね、少し先気味だったので、あれが芯で捉えていたら左中間だったり、レフトに強い打球だったのかなと思うので」。ライブBPでアピールできた感じは「あんまりですね…」と納得がいかなかった。全体練習後は、いつものように居残りでマシンを相手に黙々とバットを振っていた。
ライブBPに登板した育成の田中楓基は「反省するところと、やってきたところが出たので、良かったかなと思います」と振り返り、具体的には「もう少し球速が出て、ゾーンの中でファウルが取れればよかったかなと思いますけど、ゴロの率がすごく高かったと思うので、そこはよかったかなと思います」と説明した。
自主トレでは「良い感覚」と話していたチェンジアップは「悪くはなかったんですけど、初めて実際にバッターに投げてみて、もう少し精度というか、変化量が必要かなと思います」と打者と対戦しての課題が出たようだ。
石垣島春季キャンプでは一軍で実績のある先輩投手が多くおり、「毎日、いろんな人と日常の会話の中から学びがあって毎日勉強しています」と充実の時間になっている。
取材・文=岩下雄太