オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第2戦ラリー・スウェーデン 2月14日(金)、2025年WRC世界ラリー選手権の第2戦『ラリー・スウェーデン』のデイ2はスペシャルステージ2から8の走行が行われ、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)のエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。TGR-WRTのレギュラーである日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合2番手で大会2日目を終えた。
そんなデイ2を終えた各陣営より、ドライバーたちのコメントが届いている。
■Mスポーツ・フォードWRT
●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合10番手
「(SS2から)いくつか変更したので、フィーリングはずっと良くなった。それでもまだ改善の余地があるのは確かだ。僕はコーナーを攻めるためにステアリングホイールを激しく操作するドライバーではないからね。セットアップを改善できれば、コーナリングはさらに向上するだろう」(SS3)
「マシンのフィーリングは素晴らしい。ただ、タイヤの摩耗管理はかなり重要で、コーナーでは(このスピードでも)曲がってくれるだろうと信じなければならない場所もある。現状には満足している」(SS5)
「正直に言って、いいステージだった。そして本当に効率的だった。ただ、先頭集団がどうやってあれだけのトラクションを得たのかは分からないね。どうやって6.9秒も稼げるのか見当もつかないよ」(SS8)
●ジョシュ・マッカーリーン(#55 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合8番手
「序盤からかなりいい調子だ。もっと横方向にドライブする必要があると思うけれど、それほど悪くはない。とりあえずは現状を理解しようとしている最中だ」(SS3)
「つねにスリリングで素晴らしい経験だ。ただ、現時点で僕たちはかなり低調であり、ラリー2のころよりもシビアにタイヤの空気圧を管理する必要がある。この路面での経験はあまりないし、ここが僕たちの実力といったところだ」(SS4)
「丘を下るヘアピンカーブをオーバーシュートしてしまい、バックしなければならなくなったのはあまりよくなかった。それでも大きな問題にはならなかったけれどね。コーナーによってはグラベルが多いのでグリップが変わり、氷や砂利のエリアに入っていくことになる。また一部では、道路に雪も積もっているね」(SS5)
「昨夜よりもグリップが少し弱かったが、全体的には良い1日だった。ボスが喜ぶだろう! とてもクールだ」(SS8)
●マルティン・セスクス(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合7番手
「終盤でミスをしてしまったが、大丈夫だろう。僕にとって本当に新しい経験で、多くのことを学んでいるよ。なぜなら、これまで僕はグリップ力が高くてスタッドも長いタイヤを使ってきたので、まだこのタイヤには慣れていない。大きなダウンフォースも同様だ」(SS4)
「ドライブしていると速いかもしれないと感じるが、実際は50対50なんだ。時には想像からかけ離れていることもあり、そうでないこともある。速く走ることとプッシュすることの間には微妙な境界線があるということだ」(SS5)
「正直言って、とても滑りやすかった! 僕たちは氷の上のアヒルのようだった。もちろん、このような道路をこのようなマシンで、このようなスピードでドライブするのは素晴らしいものだ。観客にちょっとしたショーを見せられて、素晴らしかった!」(SS8)
●ジョルダン・セルデリディス(#9 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合43番手
「このステージは難しい。ラインから外れたとき、とくに出口ではグリップが厳しくなる。マシンをまっすぐに保つのも難しいよ」(SS2)
「(ダンパーの)クリックをいくつか変更したところ、マシンはまったく別物になった。少しのクリックだけで、マシンは完全に素晴らしいものになった」(SS3)
「昨日に比べれば、この(ウーメオーの)ステージは順調だ。ただ全体としては難しい1日だった。明日に向けてポジティブでいたいね」(SS8)
※各コメントはステージ後の公式インタビューより抜粋
■ヒョンデ・シェル・モービスWRT
●ティエリー・ヌービル(#1 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手
「今朝は冷静さを保ち、タイムを失っていることを受け入れなければならないことはわかっていた。ただ、午後は僕たちにとって有利になることも想定内だ」
「ベストを尽くせたと思うし、2ループ目の展開にはかなり満足している。感触も良くなった。タイヤとセットアップに関しては経験不足で、アンダーステアの程度は少し予想外なものでもあった」
「明日は大きなプレッシャーがかかるだろうが、今日の午後のような感覚であれば、間違いなく戦いに加わることができるだろう」
●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合3番手
「安定した走行を心がけたが、今日は走行中にあまり楽しい時間を持てなかった。だから明日を楽しみにしている」
「とくに最後の2ステージは路面が凍結していたので、新しいタイヤのほうが効果的だったはずだ。そのような状況のためにも、中古タイヤを適切なタイミングで使用しなければならない」
「路面が凍っているときは、出走順1番のマシンにとっては非常に良い状態だが、その後は氷がどんどん崩れていき、轍も厚くなっていく。明日はもう少し長持ちするかもしれないが、どうなるかはわからない」
●アドリアン・フルモー(#16 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手
「今日は本当にポジティブな1日だったよ。誰もがこのコンディションを楽しんでいたように思う。とくに今朝は氷が多くて本当に良かった」
「一方の午後は予想どおり、轍のなかに砂利が見えたので、より有利な出走順の他のドライバーにあまり差をつけられないように、タイヤを管理しつつもタイムを出さなければならなかった」
「昨年の経験を生かしてベストを尽くそうと思っている。ここまでは本当にうまくいっていると感じているし、明日もこの調子が続くことを期待している。今日よりも路面は凍っていてループも短いので、タイヤにとっては楽になるだろう。明日は全員がフルアタックすることになるよ」
■TOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)
●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位
「一日を通してかなりの接戦だった。出走順トップで走ることが僕たちにとって有利に働いたこともあれば、そうでないこともあった」
「朝は我々にとってかなり良いコンディションだったが、路面のグリップはまだかなり不安定で、読みにくかった。一方で午後は厳しい展開となり、最終ステージもかなり混乱したフィーリングだったが、なんとか良いタイムが出た」
「過去に出走順トップで走った時と比較すると、金曜日を終えてトップに立っていることを喜ぶべきだろう。ただし、差は非常にわずかなので、明日もどうなるのか様子を見たい」
●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合6番手
「自分たちにとっては、最高の一日ではなかった。クルマのフィーリングと、自分のドライビングをタイヤの特性にどう適応させるかについて、予想以上に苦労した」
「今日は一日を通して小さな変更をいろいろ試し、少しは進歩したが、まだ望むような状態ではない」
「明日、さらに何かを見つけることができれば、きっと良い一日になり、トップのタイムに近づくことができるだろう」
●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合2番手
「とてもいい一日でした。非常に心地よく走ることができましたし、無理に攻めなくても良いタイムが出ました」
「走りを心から楽しむことができていますし、ここまではうまく行っていますがまだまだ先は長いです。現時点でトップ5のタイムは非常にかなり僅差なので、僅かなミスであっても大きく順位を下げることになりかねません」
「ですから、明日も同じようにクリーンな走りを続けるつもりです。出走順はよりイコールに近づくはずですし、コンディションもきっと良いと思うので、今から楽しみです」
■TGR-WRT2
●サミ・パヤリ(#5 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合9番手
「朝最初のステージは非常にいいフィーリングだった。とてもクリーンで、いい流れを感じたし、それほど無理をしているような感じでもなかった」
「ある場所では雪の壁に当たったが、それはスノーラリーではごく普通のことだと思った。しかし、なぜかタイヤがリムから外れてしまった」
「多くのタイムを失うことになって非常に残念だったし、あのトラブルさえなければ本当にいい一日になっていたはずだ。それでも、すべては学びのためで、まだあと2日間もドライブする楽しみが残っているよ」