衆院予算委員会理事会に臨む安住淳委員長(中央奥)ら=18日午前、国会内 衆院予算委員会は18日の理事会で、自民党旧安倍派の裏金事件を巡り、会計責任者だった松本淳一郎元事務局長に対する聴取を20日に行うことで合意した。同委は参考人招致を議決していたが、松本氏の意向を踏まえ、東京都内のホテルに安住淳委員長(立憲民主党)と与野党の理事が出向き、非公開で聴き取ることになった。政治資金パーティー収入の還流再開を誰が要望したかなど、真相解明につながるかが焦点だ。
旧安倍派は会長だった安倍晋三元首相が還流廃止を決めながら、死去後に再開された。松本氏は昨年の公判で、「ある幹部」から要望があり、当時の塩谷立・会長代理ら4幹部の協議で決定したと証言。これに対し、衆参の政治倫理審査会に出席した幹部はいずれも関与を否定した。
安住氏は、記者団に「(幹部が)虚偽答弁をした可能性が高い。松本氏が捜査当局に話した内容を聞かせてもらえれば、真相解明に大きな一歩を踏み出せる」と強調。聴取後、速やかにやりとりの内容を公表する意向を示した。
聴取するのは安住氏のほか、予算委理事である自民、立民、日本維新の会、国民民主の4党の議員。聴取に参加できない共産党の小池晃書記局長は記者会見で「密室のやりとりになる。相手の言い分で出席者を限定するのも前代未聞だ」と批判した。「全会派が参加する公開の形を求めたい」と述べ、理事会合意の撤回を求めた。