
2025年2月25日、日本国内のある公園がギネス世界記録に登録され、認定式が行われた。静岡県駿東郡長泉町の歩道にポツンとある約49cm四方の小さな小さなスペース。これがギネス世界記録に「世界最小の公園」として認定されたのだ。その名も「世界一小さな公園」。Googleマップにも表示されている。これは…本当に「公園」と呼んでいいのか?ギネスワールドレコーズジャパンに取材した。
面積わずか0.24平方mのスペースにベンチも備えてある
「世界一小さな公園」は、静岡県駿東郡長泉町下土狩760付近の、長泉中央通りと交わる信号のない三叉路に面した歩道上にある。
高さ約36cmのベンチがあり、その周囲には築山もあって、小さいながら確かに「公園」としての佇まいがある。
公園は法令や自治体の条例などで「公衆が憩いまたは遊びを楽しむために公開された場所」と定義されるが、「世界一小さな公園」はこんなに小さくても条件を満たしているのだそうだ。
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「世界一小さな公園」は1988年、都市計画道路の建設時余剰地に歩行者の休憩場所として整備されたのが始まり。長泉町広報誌「広報ながいずみ」によると、当時はまだ“自称”「世界一小さな公園」だった。長泉町からギネス世界記録に登録するための申請が出されたのが2024年9月のことで、12月21日に測量が行われ、同25日にギネス世界記録に認定。今年2月25日に認定式が行われた。
ベンチの土台に使用されている石は、桃沢地区で採石された「桃沢石」。つまり、地元産の石が使われている。
「世界一小さな公園」がギネス世界記録に登録されたことをニュースで知った浜松市在住の木村さんは、県内にある世界一を見にいこうと思い立ち、現地を訪れて写真を撮影。その写真を、本稿にも提供してくださった。
「これを公園と認めるセンスはすごいと思いました」(木村さん)
ちなみに「世界一小さな公園」がギネス世界記録に登録される前に世界最小の公園とされていたのは、米国オレゴン州ポートランドにある「ミル・エンズ・パーク」で、直径60.96cmの円形、面積0.291715平方mだった。
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最後に余談ながら、逆に世界でいちばん大きな公園は、北東グリーンランドにある「北東グリーンランド国立公園」。大きいだけでなく北極点に最も近い国立公園でもあり、北東部には氷河がある。ホッキョクオオカミやホッキョクグマなどが数多く生息しているという。その面積は97万2000平方kmで、これは日本の国土面積約38万8000平方kmの約2.6倍にあたる。
(まいどなニュース特約・平藤 清刀)