
【写真】日向坂46・佐々木久美、卒業前の撮り下ろしカット 写真集よりランジェリー&水着カットも
■初の写真集「人生の宝物に」
――写真集の出版は、ずっと夢だったそうですね。
佐々木:「卒業するまでに叶えられたらいいな」と思い描いていた夢だったので、決まったときはすごくうれしかったです。ファンの方からも「写真集は出さないの?」ってよく聞かれていて、やっとうれしい報告ができました。ファンの皆さんに喜んでもらえる瞬間が、活動していて一番幸せなので、この写真集もその1つになりました。
――卒業を控える中での撮影では、どんな姿を見せたいと意識しましたか?
佐々木:普段から“ありのままの佐々木久美”で活動させていただいているので、今回も飾らず、自然体で撮っていただきました。素の私が詰まった1冊になっていると思います。撮影のための体づくりもしなかったんです。
――そうなんですね。
佐々木:特にダイエットとかはしていなくて。ファッション誌の「Ray」でモデルをさせていただいていることもあって、女性のファンの方も多いので、男性にも女性にも、「きれいだな」と思ってもらえるように、姿勢を意識したりしました。
――マレーシアでの撮影で、特に印象的だったカットはありますか?
佐々木:通常版の表紙にもなった黒いサテンのドレスのショットです。夕日がめちゃくちゃきれいで、「ずっと沈まないでほしい」と思うくらい、忘れられない景色でした。景色と衣装の相性も良くて、特別なシチュエーションになりました。
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佐々木:卒業というタイミングなので、日向坂にいないとできないことをしたいと思ったんです。最初はいくつかの衣装を選んで撮影する予定だったんですけど、「選べない!」ってなって、結局全部並べちゃいました(笑)。
――選べなかったというお話でしたが、特に思い出深い衣装を挙げるとしたら…?
佐々木:選ばせようとしてますね(笑)。
――お願いします(笑)。
佐々木:やっぱり、初めていただいたひらがなけやき(けやき坂46)の衣装にはすごく思い入れがあります。節目の度に着てきましたし、私にとって人生初のアイドル衣装なので思い出深いです。ほかにも、センターを務めさせていただいた「君は0から1になれ」の衣装や、「誰よりも高く跳べ!」のMV衣装も、当時の思い出が蘇るので大切な1着です。
――愛猫のとろろくんとの撮影もありました。
佐々木:初めて一緒に撮影したんですけど、結構緊張してたみたいで。家ではすごく偉そうなのに、外に出たらビビッてたんです(笑)。そのギャップがかわいかったです。
――日向坂46のメンバーとしては、最初で最後の写真集。思いの詰まった1冊になりましたね。
佐々木:ありのままで楽しんでいる姿を撮っていただいて、本当にただただ楽しくて、幸せな時間でした。そんな姿を1冊にぎゅっとまとめてもらえて、人生の宝物になりました。私、自信を持って「どうぞ!」と言えることって少ないんですけど、この写真集だけは自信を持って「読んでください!」と言えます。日向坂46としての佐々木久美は、もう最後になるので、ぜひ堪能していただけたらうれしいです。
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――ここからは卒業についてお聞きします。ブログに「『卒業』という言葉はもう何年もずーっと頭の中にある状態で活動していました」と書かれていました。
佐々木:そうですね。卒業については意識していました。
――何かきっかけがあったんでしょうか。
佐々木:初めての東京ドーム公演(2022年3月)が終わった後、同じ年の6月に渡邉美穂の卒業セレモニーがあったんです。それがグループとして初めての卒業セレモニーで、「自分にもいつかこの日が来るんだ」と意識するようになりました。それからは、いつか訪れるその日のために、できることを精いっぱいしようと思いながら活動していたんです。
――最終的に卒業を決断した理由は?
佐々木:キャプテンという役割を頂いている以上、みんなが安心できる状態になってから卒業したいという気持ちがありました。そんな中で、三期生、四期生がどんどん成長していくのを見て、グループとしてすごくしっかりしてきたなって思ったんです。二期生は同期みたいな存在なので、もともと心配はなかったんですけど。
もちろん私が特別何かできるわけではないんですけど、それがキャプテンとしてできる最後の仕事かなって思っていて。みんなが頼もしく成長してくれて、「もう安心できる」と思えたタイミングで決めました。
――誰かに相談はしましたか?
佐々木:してないです。メンバーや家族に相談することなく、1人で決めました。
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佐々木:それがないんです。キャプテンだから大変だったことって。
――あ、ない?
佐々木:メンバーは本当にみんなしっかりしているので、大変だと感じることはありませんでした。例えば、話し合いの場でも、みんな自分の意見をしっかり伝えてくれるので、私がいなくても問題なく進みますし。そういうのも卒業を決めた理由の1つです。メンバーがしっかりしてるから、安心して任せられるなって。
――キャプテンって、見えないところで苦労があるのかと思っていました。
佐々木:私、基本的にふざけた人間なので(笑)。キャプテンだからといって、真面目にみんなを引っ張っていくタイプではなくて。メンバーそれぞれに得意なことや個性があって、私もその一員なだけという感覚だったんです。
――同じタイミングで卒業される同期の佐々木美玲さん、高瀬愛奈さんが抜けると、一期生が全員卒業することになります。グループにとっては大きな転換期になると思いますが、後輩へ伝えたいことはありますか?
佐々木:グループって生き物だから、変わっていくのが当たり前だし、逆に、一期生がいなくなることで、また新しい色を見せられるとも思うんです。人が変われば雰囲気も変わるし、それが新しい魅力にもなっていくはずです。
だから、後輩のみんなには、自由に楽しく活動してほしいです。私たち一期生は、後輩たちに申し訳ないと思うくらい、自由にやらせてもらったので(笑)、みんなにももっともっと自由に楽しんでほしい。グループを思う気持ちさえ忘れなければ、きっといい方向に進むと思うので、楽しんでやってほしいです。
――新しく加入する五期生とは、何か一緒にできそうですか?
佐々木:ギリギリ会えるとは思います。一緒にレッスンしたいっていう話もしていて。少しでもグループの雰囲気を伝えてあげられたらいいなと思っています。
――そんな五期生に伝えたいことは?
佐々木:これから、思いもよらなかった経験をしたり、いろんな気持ちになったり、大変なこともあるかもしれないけど、「みんな味方だよ」って伝えたいです。絶対にメンバーは助けてくれるので、頼っていいし、とにかく活動を楽しんでほしい。つらいことがあっても、いつかは笑い話になるし、日向坂46で活動できることに誇りを持ってほしいと思います。
■「卒業後の目標」を見つけるのが、今の目標
――卒業後については、「現時点で自分の次なる夢はありません」とブログに書いていましたね。
佐々木:そうなんです。とりあえず旅行にいっぱい行きたいです(笑)。
――しばらくはゆっくりする予定なんですか?
佐々木:頂いたお仕事は大切にしたいと思っていますけど、ひとまず生きていけたらいいかなって(笑)。
――芸能の仕事は続けられるんですよね。どういう方向に進みたいと考えていますか?
佐々木:「これをやりたい!」っていう明確な目標は今のところなくて。だから、これからそれを見つけていくのが目標なんです。
――これまではやりたいことが、「日向坂46」だったんですね。
佐々木:本当にそうです。日向坂にいることが、自分の頑張る原動力だったので、次のことは卒業してみないと分からないというのが正直な気持ちで。
――4月6日の「6回目のひな誕祭」での卒業セレモニーがラストステージになります。
佐々木:日向坂のお誕生日なので、私がメインというより、みんながお祝いして楽しんでくれる場にしたいです。みんなが笑い転げちゃうくらい、楽しいライブになったらいいなと思っています。みんなが楽しんでくれたら、それが1番です。
――日向坂46として過ごした9年間を振り返ると、どんな日々でしたか?
佐々木:もう、身に余る幸せでした。こんなに幸せな人生を送れるなんて思わなかったし、日向坂にいなかったら経験できなかったことばかりです。この写真集もそうですし、ライブもそう。メンバーと一緒に作り上げるライブは、特別で大好きな時間でした。本当に、幸せ者だなと思います。
(取材・文:堀タツヤ 写真:山田健史)
日向坂46・佐々木久美1st写真集『めくる日々』は、DONUTSより3月25日発売。価格2500円(税込)。