米俳優ブラッド・ピット(61)が、2005年に米南東部を襲った大型のハリケーン・カトリーナの被災地に建設した復興住宅が欠陥住宅だったことを巡って、2050万ドルの法廷論争に直面していることが分かった。英デイリー・メール紙などが報じている。
ピットは、ルイジアナ州ニューオリンズに甚大な被害をもたらしたカトリーナの復興支援のため、自身の慈善団体メイク・イット・ライト財団を通じて150軒の住宅を建設した。浸水した家屋に代わり、環境に配慮した持続可能な家を建てる目的でプロジェクトがスタートし、ピットは財団を通じて1200万ドルを費やした。しかし、その多くが欠陥住宅だったことが判明し、怒った住宅所有者たちがピットと財団に対して集団訴訟を起こした。報道によると、市内で最も貧しい地域ですべてを失った住民にとって救世主となるはずのプロジェクトだったが、住宅の壁には緑色のカビが発生しているのが確認でき、他にも深刻な問題が起きているという。
最初に訴訟を起こされたのは2018年で、2人の住民が財団に大規模な修理の責任を負わせるため何年も戦ってきたという。その後、連邦裁判所に移され、財団は詐欺や契約違反でなどで告発された。
住民は過去に「有毒なカビと高いCO2レベル」を訴え、健康問題を引き起こしたと主張していたという。しかし、ピットの弁護士は、2024年4月に多忙な撮影スケジュールを理由に、証言録取回避の申し立てを行っていたと、英サン紙は伝えている。
2022年にピットが支援する環境保護団体グローバル・グリーンが、財団とピットに代わって2050万ドルの和解金を支払うことに同意して一度は訴訟が決着したかに見えたが、ピットがプロジェクトの代表者になることを当てにしていたため資金調達が困難となり、約束は果たされなかったという。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)
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