航空自衛隊のT4練習機が14日に愛知県犬山市の入鹿(いるか)池に墜落した事故で、空自は15日、安否不明の隊員は新田原(にゅうたばる)基地(宮崎県)の第5航空団第305飛行隊に所属する井岡拓路1等空尉(31)と、網谷奨太2等空尉(29)だと明らかにした。
空自によると、T4は2人乗りで、網谷2尉が前席、井岡1尉が後席に搭乗していた。14日午前に井岡1尉がF15戦闘機を、網谷2尉がT4をそれぞれ操縦して新田原基地を出発し、愛知県営名古屋空港に到着。F15を定期の点検修理のため民間企業に預けた後、2人でT4に乗って新田原基地に戻るために名古屋空港を離陸した2分後の同日午後3時8分、レーダーから機影が消えた。
複数の関係者によると、T4は前席、後席のいずれからも操縦が可能で、墜落時に網谷2尉と井岡1尉のどちらが操縦をしていたかは不明。緊急事態の宣言や脱出装置の使用は確認されていないという。
入鹿池は農業用のため池(貯水量1万5188立方メートル)で、墜落現場付近では機体の一部や救命装備品、ヘルメット、帽子などが発見された。自衛隊は14日から夜を徹して周辺を捜索し、15日午前9時ごろからは警察や消防も捜索を再開。ボートやヘリコプターによる捜索が続いている。
防衛省は15日、金子容三防衛政務官が愛知県庁や犬山市役所を訪問すると発表した。事故の経緯や今後の対応などを説明するという。【松浦吉剛、千脇康平、真貝恒平】
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