首位タナックに迫った勝田が3番手。ヒョンデが一時1-2も、フルモー脱落でオジエが2番手に【第5戦デイ2レポート】

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2025年05月17日 09:30  AUTOSPORT web

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オイット・タナック(ヒョンデi20 Nラリー1) 2025年WRC第5戦ポルトガル
 5月16日、WRC世界ラリー選手権第5戦『ラリー・ポルトガル』の競技2日目はSS2からSS11まで計10本のステージで争われ、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオイット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)が総合トップに立っている。

 午前中から速さを見せて総合首位に躍り出たタナックが、4日間で最長の一日となったデイ2で最多となる都合4回のステージウインを飾り、トップの座を守った。山岳地帯での本格的なグラベル(未舗装路)ラリーがスタートしたこの日、タナックはオープニングのSS2『モルターグア1』で最初のステージ最速タイムを刻み総合3番手から首位に浮上すると、続くSS3『ロウザン1』で連続ベストをマークしてみせた。

 この動きに続いたのは僚友のアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)で、SS4『ゴーイス1』とSS5『アルガニル1』の両方でトップタイムをマーク。ミッドデイサービスの代わりに設定されたリモートサービスの1回目を前にトップとの差を0.2秒にまで縮める。

 ヒョンデのふたりは僅差でワン・ツーを維持しながら午後のループを戦っていくが、フルモーのマシンはSS8『アルガニル2』の7.5km地点でストップ。ヘアピンに隠れていた岩にヒットし左フロントのアームを壊してしまった。

 このアクシデントのあと、デイリタイアとなったフランス人ドライバーに代わって勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)が2番手に浮上する。午前中から着実に順位を上げてきてきた勝田は、直前のSS7でステージベストを記録したほか、2度のセカンドベストに加えSS4とSS8でステージ3番手に。アルガニルでの2度目のリモートサービスを迎えた時点で首位タナックに対して3.5秒差に詰め寄った。しかし終盤に3つのステージではペースが落ち、直後のSS9でセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に逆転を許すと、以降はギャップを拡げられる展開に。最終的にオジエとの差は20.1秒に拡大したものの総合3番手のポジションを維持している。

 対するオジエは1990年代に使用され今大会で復活した『アゲダ/セヴェル』のSS10で今大会2度目のステージウイン、同『セヴェル/アルベルガリア』のSS11でもセカンドベストを刻む速さを見せ、この日最後のSS11で通算400回目のステージウインを飾り総合トップで二日目を終えたタナックと7秒差の2番手につけた。

 出走順2番手という不利な立場にあったカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、滑りやすい路面と格闘しながら勝田とわずか1.2秒差の4番手に。チャンピオンシップリーダーのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)はさらに苦戦を強いられ前日の首位から一転。ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)とサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1)に先行を許し7番手で競技二日目を終えている。

 Mスポーツ勢はトップから1分50秒遅れたグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)が最上位。ジョシュ・マッカーリーン(フォード・プーマ・ラリー1)が4.1秒差の9番手で続いた一方、同陣営からスポット参戦しているマルティン・セスクス(フォード・プーマ・ラリー1)はSS2でのパンクチャーと3分間のタイムペナルティが響き26番手に留まっている。

 17日に行われる第5戦ポルトガルのデイ3は、サービスパークの東および北東のエリアを中心に設定された計4つのステージで争われる。このうちのひとつである『アマランテ(SS14/SS17)』の全長は22.10kmで今大会最長だ。SS12からSS18まで計7本のSS合計距離は122.92km、リエゾン(移動区間)を含む一日の総走行距離は640kmに上る。

[オートスポーツweb 2025年05月17日]

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